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トム・フォード

【トム フォード】ファッキン ファビュラス(F ファビュラス)(シャマラ・メゾンデュー)

トム・フォード
©TOM FORD
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ファッキン ファビュラス(F ファビュラス)

原名:Fucking Fabulous
種類:オード・パルファム
ブランド:トム・フォード
調香師:シャマラ・メゾンデュー
発表年:2017年
対象性別:ユニセックス
価格:50ml/53,350円
公式ホームページ:トム・フォード

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〝とてつもなくファビュラス=こんなのはじめて〟という名の香り

©TOM FORD

ファッキン ファビュラス(F ファビュラス)」=〝とてつもなくファビュラス=こんなのはじめて〟という名のこの香りは、エスティローダーグループのフレグランス・スーパーチーフのジョン・デムジーとのミーティングの席で、トム・フォード自身が「この香りはファッキン ファビュラスだ!」と言い放ったことから、その名が決定しました。

それは、同時期に発売されたMACの限定パレット「ベーシック・ビッチ」以上に挑発的なネーミング・センスでした。

トム・フォードプライベート ブレンド コレクションの中でも、極めつけにエクスクルーシブな香水です。トンカビーンが主役の退廃的なオリエンタル・レザー(それでいてフレッシュで甘い)の香りは、シャマラ・メゾンデューにより調香されました。

2017年9月のニューヨーク・ファッション・ウィーク(2018年SS)にあわせて発売され(日本では、ファッキンを赤い傍線で隠すことによって、2018年5月25日から発売開始された)、ファッション・ウィーク用にまず300本と、販売用に作られた1000本は、瞬く間に完売しました。

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大人のオンナになることを決意させる〝オトコ〟の香り

©TOM FORD

トンカビーンの主成分はクマリンです。クマリンは、世界で初めて香水に使用された合成香料です。1868年に初めて合成され、1882年にウビガンの「フジェール ロワイヤル」で使用され、1889年にゲランの「ジッキー」においてクマリンが最も重要な役割を果たしました。

クマリンこそ、ラベンダーとのコントラストにより古典的なフゼアを生み出す最も重要な香料のひとつなのです。

この「くたばれ!ハリウッド」ならぬ「ファッキン ファビュラス」の名が示すものは何なのでしょうか?そんなことを考えながら、スプレーをひと吹きすると、すぅーと深呼吸したくなるハーバルなクラリセージとラベンダーのアロマティックな香りが広がってゆきます。

すぐにこの香りの主役とも言えるトンカビーンが、豊潤にビターアーモンドとバニラの側面を同時に香らせてゆきます。そんなクリーミーな甘さが、ラベンダーと溶け合い、円やかなフゼアへと昇華してゆきます。

そして、もうひとつの主役であるレザーがパウダリックなアイリスとカシミアムスクになめされながら、フゼアに対して見事なコントラストを生み出してゆくのです。とても贅沢な香りです。やがて、ドライダウンの甘さは、その後に続く「ロストチェリー」への序章であることを全身で実感するのです。

「ああ・・・こんなのはじめて…」そして、「ロストチェリー」へとつながり、究極の官能の愛欲の世界の扉が開かれるのです。大人のオンナになることを決意させる〝オトコ〟の香りとも言えます。

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香水データ

香水名:ファッキン ファビュラス(F ファビュラス)
原名:Fucking Fabulous
種類:オード・パルファム
ブランド:トム・フォード
調香師:シャマラ・メゾンデュー
発表年:2017年
対象性別:ユニセックス
価格:50ml/53,350円
公式ホームページ:トム・フォード


トップノート:クラリセージ、ラベンダー
ミドルノート:ビターアーモンド、バニラ、レザー、アイリス
ラストノート:トンカビーン、レザー、カシミアムスク、アンバー、ホワイト・ウッズ