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オードリー・ヘプバーンのすべて【1952】|ローマの休日

オードリー・ヘプバーン
オードリー・ヘプバーン
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オードリーのハリウッド・デビュー作『ローマの休日』

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Audrey Hepburn as Princess Ann in Roman Holiday, 1953
「彼女はまさに天使のようで、キュビズムの絵画を思わせる」イーディス・ヘッド


衣裳合わせ

オードリー・ルック<1952年>1 ローブ・デコルテ
  • 映画『ローマの休日』
  • デザイナー:イーディス・ヘッド(アカデミー衣裳デザイン賞8回受賞。本作でも受賞)
  • シルクのブロケード生地で作られたピンクのボールガウンのドレス。上品なカープカラーにリボンと肩章が付いた、大きく花弁が開いたかのようにカットされ、デコルテが強調される胸元が露わになるスタイルのローブ・デコルテ
  • ダイヤモンドを散りばめた高さのあるティアラと、ダイヤモンド・イヤリング、ダイヤモンド・ネックレス。
  • 白のロンググローブ。
  • 白もしくはペールカラーのハイヒールパンプス。

『ローマの休日』(1953)の撮影は、イタリア・ローマにて、1952年6月23日から10月11日にかけて行われました。

「シンプルに飾ったほうが女優は美しくなる」というイーディスの衣裳哲学が詰まったドレスでした。このドレスは、ヴィクトリア朝風でありながら、オードリーのトルソーのように細いモデル体型を生かしに生かした現実味のないシェイプで構成されています。驚異的なウエストの絞りとボールガウンの膨らみの対比が、神話性を高める役割を果たしています。

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スタイリングという言葉の真の意味を教えてくれる作品

ロングヘアーに、襟元までぴっちり留めたボウタイ付きのブラウス。
オードリーの普段の装いがあまりにもチャーミングなため取り入れたというのが、このアーニャ・ルック。

ヘップバーンカット

後ろ手に組むオードリーの立ち姿がとても可愛らしい。

オードリー・ルック<1952年>2 アーニャ・スタイル
  • 映画『ローマの休日』
  • コットンのプレーン・ブラウス。チョークストライプ。ボウタイ付き
  • ブラウンのサーキュラースカート
  • オードリーのアドバイスで取り入れたブラウンの太ベルト
  • 白のショートグローブ
  • ローヒールパンプス

普段からオードリーは、男性用のオーバーサイズの白いシャツに、黒系のフレアスカートを合わせ、細いウエストを太いベルトで強調するスタイルが好きでした。そして、バレリーナ時代から愛用していたバレエシューズを合わせていたのです。当時フラットシューズを履くヒロインは映画では珍しかったのですが、アン王女はアーニャとして、堅苦しいパンプスからフラットシューズに履き替える選択をします。

アン王女からアーニャへと変わる姿。この作品の素晴らしさは、アーニャの衣装は、パジャマを除くとこのコットン・ブラウス×サーキュラースカート一組なのです(最後のジョーのアパートでのガウン姿の時点では、精神的にアン王女に戻っている)。しかし、映画の中で、衣装が3回ほど変わっている錯覚を覚えるのです。

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クリスチャン・ディオールのようなドレス

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audrey_hepburn_in_roman_holiday__1953__by_klimbims-d82ahsi
Roman Holiday wardrobe test, 1952
衣裳合わせ

オードリー・ルック<1952年>3 ホワイト・レース・ラップドレス
  • 映画『ローマの休日』
  • シルクのボンネ(ヘッドドレス)
  • フローラル刺繍のホワイト・レース・ラップドレス
  • ショートグローブと真珠のチョーカー、最初と同じハイヒールパンプス

ジョーと再会を果たす記者会見のシーンにおけるオードリー・ヘプバーンのラスト・ドレスが実に美しいです。

ヘッドドレスをフロントにキープするスタイルが、ドレスのラインと同じく「ニュールック」スタイルであり、特にペチコートで裾が大きく開いたスカートがとても美しい。アン王女の凛とした気品を後押しする衣裳であり、どこか着物の匂いを感じさせます。