究極のフレグランスガイド!各ブランドの聖典ページ一覧にすすむ

モード・アダムス2 『007 オクトパシー』3(2ページ)

ボンド ガール
ボンド ガール
この記事は約4分で読めます。

作品名:007 オクトパシー Octopussy(1983)
監督:ジョン・グレン
衣装:エマ・ ポーテウス
出演者:ロジャー・ムーア/モード・アダムス/クリスティナ・ウェイボーン/ルイ・ジュールダン/スティーヴン・バーコフ

スポンサーリンク

ボンドガール史上最高の黄金の美脚を持つ女

『エマニエル夫人』が座りそうな椅子とこの脅威の美脚。

007 黄金銃を持つ男』から8年の月日を経て、大人のフェロモンが充満しているモード・アダムス。

メインのボンドガールを唯一、二度つとめたのはモード・アダムス(1945-)ただ一人です。そして、二度目の出演となる『007 オクトパシー』の彼女ほど不人気なボンドガールは存在しません。

その理由の一番目に挙げられるのが、当時37歳という年齢なのですが、実際のところ、もう一人のボンドガールであるクリスティナ・ウェイボーン(1950-)との年齢差は僅かに5歳であり、成熟した女性の美が認められるようになった現代社会においては、モード・アダムスのようなボンドガールが再評価される向きがあります。

『スーパーガール』(1984)。フェイ・ダナウェイがオクトパシーを演じていたなら、この作品はすごい作品になっていたでしょう。

素晴らしく引き締まった美脚に、女傑というよりも大いなる母性を感じさせる温かみのあるルックスの持ち主であるモード・アダムスが、二度目にして一番手のボンドガールの地位を勝ち取るまでには紆余曲折がありました。

当初フェイ・ダナウェイ(1941-)で予定されていたオクトパシー役が、ギャランティの問題で折り合いがつかず、その次にオファーを出したバーバラ・カレラ(1951-)は、ショーン・コネリー=ボンドとの共演を望み『ネバーセイ・ネバーアゲイン』への出演を選択しました。


そして、ニューボンド選考会におけるジェームズ・ブローリンのスクリーン・テストに参加していたモード・アダムスがオクトパシー役を手にしたのでした。

スウェーデン政府で働く父母の下で育ったモードは、5ヶ国語に堪能で、もともとは通訳希望の女性でした。やがて、ファッション・モデルとしてニューヨークでアイリーン・フォードの下で働きます。そして、1966年に、有名なファッション・フォトグラファーのロイ・アダムスと結婚し、モード・アダムスの名前になります(1975年に離婚)。60年代後半から70年代前半にかけて最も高額なギャランティーを受け取っていたモデルの一人でした。

スポンサーリンク

青酸カリの850倍の毒性を持つヒョウモンダコを飼育する女

オクトパシーと言えば、このヒョウモンダコが書かれたスリットガウンです。

女王の貫禄漂うこの美魔女(もはや死語)っぷり。

『日本の首領』の佐分利信の般若のお面ガウンに匹敵する凄いデザインのガウン。

これぞ本物の脚線美です。175㎝にはハイヒールはいらない。

これ家に欲しい!「オクトパシー・チェア」。しかし、どこに置く?

よく見ると階段の手すりにもオクトパスが!

ボンドとオクトパシー。太ももの色気が半端ないです。

オクトパシー・ルック1 アイコニック・ロングガウン
  • 背中にヒョウモンダコが刺繍されたホワイトガウン
  • シルバー・アンクルストラップ・ハイヒール・サンダル

モード・アダムスのボンドガールを象徴する衣裳がこの『ダイナスティ』のようなゴージャスなロングガウンです。

そして、籐の椅子に座り、美脚をのぞかせて座るその姿は、80年代ボンドガールを象徴する姿として人々の記憶に永遠に残ることになりました。まさにこの時代、彼女が履いていた様なシャープなスティレットヒールが全盛を迎えようとしていたのでした。