アンバー エクストリーム(究極のアンバー)
原名:L’Eau D’Amre Extreme
種類:オード・パルファム
ブランド:ラルチザン パフューム
調香師:ジャン=クロード・エレナ
発表年:2001年
対象性別:ユニセックス
価格:100ml/28,820円
販売代理店ホームページ:ラトリエ デ パルファム
京都・奈良の古寺の匂いを〝永遠のものにした香水〟
1978年にラルチザン パフュームがはじめて発売した7つのフレグランスのうちのひとつである「ローダンブル」は、ジャン=クロード・エレナにより調香されました。〝アンバーの水〟という名に相応しいオリエンタル・アンバーの香りです。
その世界をより極めたエクストリームバージョンが、2001年に発売された「アンバー エクストリーム(究極のアンバー)」でした。同じくジャン=クロード・エレナにより調香されました。
究極のアンバーは燃える太陽からはじまります。それはキリっとクールなカルダモンと温かいシナモンを中心としたドライなスパイスの爆発です。
あくまで鼻を突き刺すようなスパイスではなく、甘やかで食べたくなるようなスパイスです。すぐにサンダルウッド(白檀)が、燃える太陽を冷ましてゆくお香のように注ぎ込まれてゆきます。
スパイスと白檀のお香が広がってゆく中、だんだんとアンバーが、パウダリーなバニラと蜂蜜の風に乗って肌に降り注ぐのです。やがて、スパイスが減退する中、ビターなパチョリが白檀と共に肌の上で広がった後、華やかにミステリアスな甘いターキッシュローズが花を咲かせてゆくのです。
ジャン=クロード・エレナの〝古都の寺〟の香り
スモーキーなアンバリーサンダルウッドのドライダウンは、観光客がほとんど訪れない京都や奈良の古寺で人知れず焚かれているお香のようです。どこかお香に、仏像、お堂の木材、周辺の緑、池、季節の梅や桜の花々、畳の香りがミックスされた静謐な心持ちにさせる〝懐かしき日本の匂い〟の雰囲気があります。
間違いなく2001年当時、エレナ当人は、アラビアンナイトの香りを作っている自分が日本のお寺の香りを見事に再現していたとは思ってもみなかったことでしょう。これもまた香りの面白さなのです。
ルカ・トゥリンは『世界香水ガイド』で、「アンバー エクストリーム」を「まさにアンバー」と呼び、「さてこれはまさにアンバー=黄色信号で、アンバーグリス(龍涎香)ではない。さまざまな樹脂や香油をもとに作られ、シトラスやバニラも入っている。マグレブ(リビア、チュニジア、 アルジェリア、モロッコなど)や中近東の市場(スーク)の匂いがする。香料の中でもアンバーほど親しみやすく心地よく、やがてひどく退屈になるものはない。まるでロードミュージックみたいだ。うるさいがシンプルで、市場の中ならばいい雰囲気をつくる。」
「アンバーは百年前にオリエンタル風の香水として注目されはじめた。それからというもの、調香師なら誰でもひとつは手がけたことがあり、少しでも個性的であろうとしてきた。だが傑作はほんの一握り。アンリ・アルメラスがつくったものが最高だったが、今は手に入らない。次点はコティの「エメロード」だったといえるが、今は質が落ちて見る影もない。残るはジャック・ゲランの卓越した名作「シャリマー」で、こちらは今も健在。私をいい負かせないかぎり、平凡なアンバー・エクストリームなどほしくない。」と2つ星(5段階評価)の評価をつけています。
香水データ
香水名:アンバー エクストリーム(究極のアンバー)
原名:L’Eau D’Amre Extreme
種類:オード・パルファム
ブランド:ラルチザン パフューム
調香師:ジャン=クロード・エレナ
発表年:2001年
対象性別:ユニセックス
価格:100ml/28,820円
販売代理店ホームページ:ラトリエ デ パルファム
トップノート:カルダモン、ナツメグ、シナモン、メース、ペッパー
ミドルノート:パチョリ、ターキッシュローズ
ラストノート:ベンゾイン、サンダルウッド、ムスク、トンカビーン、バニラ