スウィート・アンド・ロウ
Sweet and Low デボラ・ハリー(このアルバムから再びデビーからデボラに名前が戻る)が1989年に発表したサード・アルバム『デフ、ダム・アンド・ブロンド』のサード・シングルとして発売されました。曲中披露される謎の日本語は、デボラ自身により作詞されたものでした。超絶ダサいPVは、スティーブン・スプラウスにより監督されたものです。
概要

曲名:スウィート・アンド・ロウ
原名:Sweet and Low
リリース:1990年
最高順位:全英57位
サヨナラ・シュガー
1982年にブロンディを解散し、女優業とソロ活動をしていたデボラ・ハリーの中期の傑作は「スウィート・アンド・ロウ」ではないでしょうか。とにかくイケてないビデオクリップには目をつぶって下さい。ファッションに関しても、もはやスタイル・アイコン時代の輝きは残っていません。
歌詞の中に、謎の言葉「サヨナラ・シュガー」が連発されます。ブロンディ解散後のデボラのソロ時代のビデオクリップは、ほぼ全てにおいて、オーラを失ったオバサン化しています。彼女はやはりブロンディと共に30代の全盛期を駆け抜けた人なんだなと感慨に浸っていたその時に、大切なヤツらの存在を思い出しました。
ブロンディのビデオクリップでは、全く存在感のかけらもなかった4人の真面目そうな青年達の存在です。そうだったのかぁ~。デボラの輝きは、沢山の写真を撮ってくれたリーダーのクリス・シュタインをはじめとするこの4人との調和によって生み出されていたのだなと実感しました。灰色の4人の青年達が後ろに控えてくれていたからこそ、デボラは思う存分飛び跳ねることが出来たのです!
ちなみに、このアルバムのファースト・シングルだった「アイ・ウォント・ザット・マン」(全英13位、全豪2位)は佳作です。
ジジ・ハディッド=デボラ・ハリー
2018年12月にW Magazineのためにジジ・ハディッドがデボラ・ハリーにオマージュを捧げたフォト・シューティングを行いました。マート・アラス&マーカス・ピゴットによって撮影された以下の写真は極めて凡庸な出来栄えですが、グッチが2019年SSに発表したドレスを中心に、21世紀のスーパーモデル達にブロンディという存在がいかに大きな影響を与えたのかを教えてくれます。
そして、無分別に色々なラグジュアリー・ブランドの広告塔をつとめるファッション・モデルと、そんなモデルに依存する無能なファッション・ブランドのPR部門に対して、人々は急激に興味を失いつつあります。
「どう!似合うでしょう。私こそ、ファッション産業から望まれるスタイル・アイコンよ!」と誇らしげに、腰に手をあてがい、顎を持ち上げ気味に上質なファッションに身を包む姿は、申し分のないスタイリングにより、見栄えは良いのだが、「味がない」のです。
丁度、見栄えのいい料理に味がない時のように、歴史も愛着も沸かないそれらの写真に対して、記憶に留めたいというスイッチが入らず、速やかに忘却のシュレッダーのスイッチが入るのです。










【ブロンディ伝説】デボラ・ハリーのファッション史
- 【ブロンディ伝説】デボラ・ハリーのファッション史
- 第一章 デボラ・ハリーという女
- 第二章 愛してほしい|デボラ・ハリーのベレー帽
- 第三章 デニスに夢中|ダサいボーダー水着とレッドブーツ
- 第四章 恋のピクチャー|ディスコ・ドレスと元祖ボディコン
- 第五章 ハンギング・オン・ザ・テレフォン|リアル・ギズモ
- 第六章 ハート・オブ・グラス|デボラ・ハリーの覚醒
- 第七章 サンデー・ガール|トムボーイ・ルック
- 第八章 ドリーミン|カットアウトロンパース
- 第九章 涙のユニオン・シティ|デニムオンデニム
- 第十章 コール・ミー|アメリカン・ジゴロ
- 第十一章 銀河のアトミック|金髪核弾頭投下
- 第十二章 夢見るNo.1|革ジャンとミリタリールック
- 第十三章 ラプチュアー|世界初のホワイトラップ
- 第十四章 誘惑の楽園|ジェダイの騎士デボラ
- 第十五章 バックファイヤー|エイリアンの恋人
- 第十六章 フレンチ・キッス・イン・ザ・USA|ヴィデオドローム
- 第十七章 愛に魅せられて|スティーブン・スプラウス
- 第十八章 スウィート・アンド・ロウ|サヨナラ・シュガー
