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【ゲラン】コリオラン(ジャン=ポール・ゲラン)

ゲラン
ゲラン ジャン・ポール・ゲラン ブランド 調香師 香りの美学
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コリオラン

原名:Coriolan
種類:オード・トワレ
ブランド:ゲラン
調香師:ジャン=ポール・ゲラン
発表年:1998年
対象性別:男性
価格:不明

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かつての仇敵の将軍となった男の香り



この香りの誕生は極めて悲劇的です。それは1996年に、完全にLVMHグループの傘下に入ったゲランにおいて、四代目調香師としての役割が、LVMHの雇われ調香師に降格してしまったことを示すジャン=ポール・ゲランの〝失意の香り〟とも言えるのです。

元々は、「ダービー」(1985)の続編として80年代に試作品が完成していた「ケントゥリオ(百人隊長)」という名の香りがこの香りの原型です。

「プルターク英雄伝」に書き記された、紀元前5世紀の共和政ローマの将軍グナエウス・マルキウス・コリオラヌスと、愛のために殉じたその姿に心打たれたベートーヴェンが1807年に生み出した序曲『コリオラン』からも多大なる影響を受けた香りです。

1998年にウッディ・シプレの香りとしてジャン=ポール・ゲランにより調香されました。

ベルガモットとレモンによるシトラスと、ハーバルなセージが絡み合うアロマティック・シトラスな香りからはじまります。ここにプチグレンが加わり、激しさよりも厳かな感じがする風格のあるはじまりとなります。

やがてナツメグ、コリアンダー、ウイキョウ、ジュニパーが押し寄せてきます。ただし、そこにはフレッシュなフゼアは存在せず、甘いスパイスが存在します。特にウイキョウという聞きなれないセリ科の植物が、薬のような甘くて苦い独特な香りを放ちます。

オークモス、ベチバー、パチョリ、ベンゾインによるソーピィーかつレザリーなドライダウンの中に、ゲルリナーデが紛れ込んでいるところに、ジャン=ポールの〝失意〟を感じることが出来ます。

それにしても自ら打ち倒した敵国の将軍となり、共和政ローマに反旗を翻したコリオランという将軍にジャン=ポールは自分自身の当時置かれていた立場を投影していたのでしょうか。

発売当時、男性用「フェミニテデュボワ」にたとえられた香りです。ガンパウダー・ポーチをイメージしたボトル・デザインはロベール・グラネによるものです。

僅か4年で廃盤になった後、2008年に「ラムダンエロー(英雄の魂)」として再調香され、2012年に「メンズ エクスクルーシブ コレクション」のひとつとして発売されました。

香水データ

香水名:コリオラン
原名:Coriolan
種類:オード・トワレ
ブランド:ゲラン
調香師:ジャン=ポール・ゲラン
発表年:1998年
対象性別:男性
価格:不明


トップノート:レモン、セージ、プチグレン、ベルガモット、ネロリ
ミドルノート:ナツメグ、コリアンダー、ウイキョウ、ジュニパー
ラストノート:オークモス、ベチバー、レザー、パチョリ、ベンゾイン、イモーテル

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