【ルラボ】シティエクスクルーシブコレクションの全て

シティエクスクルーシブコレクション

City Exclusive Collections　2006年にニューヨークで、ルラボというニッチ・フレグランス・ブランドを創業したエディ・ロスキーとファブリース・ペノーの凄いところは、フレグランスに対する独特なアプローチ（香水名の数字の理由など）と同じくらいに驚異的なある一点に集約されています。それは、日本の香水接客のあり方に、革命をもたらした事でした。

ニューヨーク一号店の次に、ルラボが二号店を出したのは、アメリカの別の都市でもパリでもなく、2007年当時、フレグランス熱が全く高まっていなかった日本でした。それは日本人の勤勉さと、そして、まだフレグランス途上国の日本において日本の販売員たちが、今後の日本をフレグランス先進国へと引き上げてくれるだろうという期待を込めてのことだったのでしょう。

だからこそ、新宿伊勢丹でも、銀座でもなく、代官山にその城を構えたのでした。そして、2024年8月現在、代官山オープン時の販売員達は、今ではルラボの店舗の店長や、フエギア、ドルセーといったニッチ・フレグランスにおいて指導的な役割を担う販売員として活躍しているのです。

日本における『ルラボ革命』とは、それまでのフレグランス販売代理店のカビの生えたスタイルをぶった切るほどの本格的な香水接客のプロ集団の誕生だったのでした。

消費者としては、欲しいものは何でもすぐに手に入る。今日、ラグジュアリーのグローバル化が進み、あらゆるものがどこでも手に入るようになりました。私たちは、それはつまらないことだと考えています。私たちは、ただ商品を棚に並べて売ることに興味があるのではありません。ストーリーを伝えることに興味があるのです。

ファブリース・ペノー

©LE LABO

シティエクスクルーシブコレクションについて
シティエクスクルーシブコレクション全16作品

シティエクスクルーシブコレクションについて

©LE LABO

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率直に言って、お金儲けという観点から見ると私たちがやっていることは何の意味もありません。今日、ラグジュアリー・ビジネスはグローバルなものとなり、どこでも何でも手に入れることができます。私たちはそれが退屈なことだと考えるのです。

私たちは、単純に棚の上に商品を置いて販売することには興味がないのです。私たちが興味のあることは物語を伝えることなのです。「ガイアック10」をベストセラーにしている理由とそれを特別なものにしているのは、こういったルラボ精神によってなのです。

ファブリース・ペノー

そんなルラボにおいて、他のあらゆるフレグランス・ブランドが行うことの出来なかった画期的なフレグランス・コレクションの存在が、香水愛好家のみならず、ファッション感度の高い人々の心を捉えています。

そのコレクションの名を「シティエクスクルーシブコレクション」と申します。2008年からこの名称で呼ばれることになったこのコレクションは、ルラボを受け入れてくれた街へ感謝を込めて創られる、それぞれの街への特別な香りのプレゼントなのでした。

コレクション誕生の背景には、ペノーが22歳の時に行った、キューバをはじめとする南米各国を9ヶ月かけてバックパック旅行をした体験もあるようです。

それは旅をしていてそこでしか買うことの出来ないものを、買うことが出来た喜びを香りにしたものなのです。勿論、それがいつでもどこでも購入できるようにした方が、沢山売れるでしょう。しかし、私たちはもっと沢山儲けようとは考えません。私たちは、このコレクションの大切な部分を守り続けたいのです。もし、いつでもどこでもこのコレクションが手に入るようになったら、今までこのコレクションを愛してくれていた人々が失望するはずです。そして、私たちも自分自身に失望することでしょう。

ファブリース・ペノー

このコレクションの面白いところは、毎年9月1日から一ヶ月間だけ、世界中のルラボの店舗と、オンラインで発売されていることです。

ルラボの「シティエクスクルーシブコレクション」は、間違いなく〝ファーストクラスの香水紀行〟なのでしょう。