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フルール ドゥ シトロニエ|レモンシャーベットがネロリとハニーとムスクに溶かされていく香り

セルジュ・ルタンス
セルジュ・ルタンス
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フルール ドゥ シトロニエ

原名:Fleurs de Citronnier
種類:オード・パルファム
ブランド:セルジュ・ルタンス
調香師:クリストファー・シェルドレイク
発表年:2004年
対象性別:ユニセックス
価格:日本未発売(75ml/€260)

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セルジュ・ルタンスらしくない香り

©Serge Lutens

空気よりも軽く、その香りは魔法のように咲き誇り、爽やかな香調とムスクの余韻を伴うそよ風の中で広がっていく。

「昼がそれらに生命を吹き込むように、夜は燃え上がるように輝きます。オレンジ、マンダリン、グレープフルーツといった柑橘類の中でも、特にレモンの木、そしてその花は、魔法のような清涼感を放っている」

セルジュ・ルタンス公式サイトより

2019年5月21日より発売された新ライン「コレクションポリテス」。それは、軽やかで、フレッシュな、透明感溢れるオード・パルファムのコレクションです。

そのうちのひとつ「フルール ドゥ シトロニエ」=「レモンの花」は、2004年の発売当初は「ブラック&ベージュ コレクション」の香りのひとつとして発売されていました。その後再び、パレ・ロワイヤル本店だけで取り扱われている「レフラコンドターブル」コレクションのひとつとなっています。

クリストファー・シェルドレイクにより調香されたこの香りは、闇を照らす炎、氷のように微笑む美女、悪魔が来りて笛を吹く、魔界転生、汚れた顔の天使、黒衣の花嫁、善悪の彼岸、そのような不幸の香りまたは死神に愛される香りを生み出してきたセルジュ・ルタンスらしからぬ、幸せを呼ぶ香りです。

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レモンシャーベットがネロリとハニーとムスクに溶かされていく香り

©資生堂

〝レモンの花〟と名付けられたこの香りは、悪魔崇拝の歌を歌い続けてきたオジー・オズボーンが、突如、神への愛と人生謳歌を歌い出したかのように、セルジュ・ルタンスを愛する人々の歪んだ心を、よろめかしてくれる、よろめき香水です。

常に驚きを与えてくれるという期待を見事に裏切る、一切驚きも毒もないこの香りは、ピリリと爽快にスパークリングする酸っぱいレモンの果実と、甘く軽快なジャスミンやオレンジ・ブロッサムのような花のハーモニーからはじまります。レモンの爆弾が弾けるように力強く香りが広がってゆきます。ほのかにナツメグが香っています。

すぐにシャープなネロリとビターグリーンなプチグレンがひんやりと滑らかに加わります。どうやらレモンの花と果実がシャーベットのように素肌の上で凍りついていくようです。

その上からパウダリーなムスクと蜂蜜、スティラックスの温かなシャワーが振りかけられ、レモン・シャーベットが溶けてゆきます。最後に、魔法のようなアイリスとほのかなチューベローズも振りかけられ、素肌に〝レモンの花〟が咲いているような、透き通るように淡くパウダリーな花の蜜の余韻で満たしてくれます。

はじまりの爽快感は、チャイコフスキーの交響曲第四番や第五番の第四楽章のはじまりのように、ストレートなすべり出しのようであり、セルジュ・ルタンスという存在から最も離れた場所に存在する香りと言えます。「クレールドゥムスク」ともよく比較される香りです。

ルカ・トゥリンは『世界香水ガイド』で、「フルール ドゥ シトロニエ」を「失敗作のコロン」と呼び、「乾いたウッディ調で石鹸様のアコード。未完成のオーデコロンのようだ」と2つ星(5段階評価)の評価をつけています。

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香水データ

香水名:フルールドゥシトロニエ
原名:Fleurs de Citronnier
種類:オード・パルファム
ブランド:セルジュ・ルタンス
調香師:クリストファー・シェルドレイク
発表年:2004年
対象性別:ユニセックス
価格:日本未発売(75ml/€260)


トップノート:レモン・ブロッサム、プチグレン、ナツメグ
ミドルノート:ネロリ、チューベローズ、蜂蜜
ラストノート:ムスク、アイリス、スティラックス