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ラフィーユトゥールドゥフェール(鉄塔の娘)|21世紀のパリモードを体現した『美人香水の決定版』

セルジュ・ルタンス
©Serge Lutens
セルジュ・ルタンス
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ラフィーユトゥールドゥフェール(鉄塔の娘)

原名:La Fille Tour De Fer
種類:オード・パルファム
ブランド:セルジュ・ルタンス
調香師:クリストファー・シェルドレイク
発表年:2024年
対象性別:ユニセックス
価格:50ml/22,000円、100ml/32,560円
公式ホームページ:セルジュ・ルタンス

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21世紀のパリモードを体現した『美人香水の決定版』

©Serge Lutens

あの有名なシャンソンが何を歌っていようと、彼女がいればパリは決してただのパリにはならない!

彼女は、エッフェル塔やその他のお決まりのイメージの、コルセットに締め上げられた甘ったるいパリの美女という時代遅れのイメージを、一気に覆してしまうのだ!

最先端の鮮やかな色彩のクチュール。彼女は常に休むことなく革新し続ける。何に対しても、自分自身にさえ、常に逆らい、恐れることなく突き進む。

彼女には気をつけた方がいい。手強い相手だから…。正直言って、彼女には疲れるよ!君はどう?

セルジュ・ルタンス公式サイトより

セルジュ・ルタンスの『コレクションノワール』より、2024年4月1日(日本発売は同年11月21日)に発売された「ラフィーユトゥールドゥフェール」は、フランス語の意味は邦題と同じく「鉄塔の娘」です。オリエンタル・グルマンのこの香りは、クリストファー・シェルドレイクにより調香されました。

セルジュ・ルタンスは、これまで「ローズ ド ニュイ」(1993)「サ マジェステラ ローズ」(2000)「ラ フィーユ ドゥ ベルラン」(2013)「クラシューズドゥフラム」(2015)といったローズの香りを生み出してきました。そして五番目のローズとなるのが、この香りです。

この香りは私の別の香り「ラ フィーユ ドゥ ベルラン」へのオマージュです。そこにはある種の残酷さ、ピンク色、そして愛に満ちた憎しみが込められています!彼女には、口から罵詈雑言を吐き散らし、ありきたりな感傷から抜け出してほしいのです。

セルジュ・ルタンス

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パリから戻ってきた21世紀のオードリー・ヘプバーンのような香り

©Serge Lutens

©Serge Lutens

このバラには、記憶を呼び覚ます力があります。一方で、それは私の記憶からすでに消え去ってしまった(しかしたまたま嗅いだことのある)新鮮な庭のバラの香りも蘇ります。私たちが教え込まれてきたプルーストのマドレーヌのような衝撃とは異なりますが、記憶の奔流を呼び起こすため、避けようがありません!

それは神経質で、苛立たしい記憶です。一方で、その新鮮な香りと混ざり合う、ドライローズやポプリの香りがあります。私たちがいずれなる塵との出会い、そして新鮮なバラという記憶の神経。私にとって、塵とは夢のようなものです。実体は失っても輝きを失わない絹のように、砕け散るもの。それは、この世で最も美しい布地、すなわち幽霊の織物なのです。

セルジュ・ルタンス

エディット・ピアフの〝ラ・ヴィアン・ローズ〟、クリスチャン・ディオールのニュールック、そして永遠の鋼鉄の美女=エッフェル塔。フランスの宝刀とも言えるこの三つの要素を21世紀の鋼鉄の美女のイメージへと昇華させたこの香りは、エッフェル塔の前に特設された、情熱の赤い薔薇に囲まれたステージの上で、あらゆるフランスのラグジュアリー・ファッション・ブランドが集結し、ひとつのランウェイを素肌の上で歩いていくような、究極の〝パリモードを着た悪魔〟のためのフレグランスです。

はじまりは、開封されたピンクシャンパンの弾ける泡に包まれ、ベルガモットとレモンのピリっとした爽快感と共に、素肌の上に本物のローズの花びらが舞い、さらに素肌に植えられた本物のローズが花を咲かせるような、とても贅沢なローズの時間が流れてゆきます。

フレッシュなローズウォーターの感覚と、艶やかなジャミーさと自然なグリーンの輝きを同時に感じることができます。

すぐに、このクールビューティなローズ(トルコ産とブルガリア産のローズアブソリュートのスペシャルブレンド)を、世界でもっとも美しい人のために作られたボディクリームに変えていくように、バターのようなアイリスとパウダリーなヴァイオレット、そしてムスクとサンダルウッドが滑らかにソーピィーに、素肌のローズの楽園に光臨します。完全にパチョリは排除されています。

ここからびっくりするのは、ラクトン肌を持つZ世代の女性に対しては、バラのアイスクリームが素肌の上で、体温でとろけて、とても洗練されたラグジュアリーなキャンディローズの香りになり、より大人の女性に対しては『麗しのサブリナ』が21世紀にカラーでパーフェクトにリメイクされ、パリから戻ってきた21世紀のオードリー・ヘプバーンのような香りがします。

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あなたの素肌で育て、完成させる「世界一、不完全な薔薇」の香り

さらに褒めちぎるとこの香りの魅力は「完全無欠な薔薇の花」という薄っぺらなキャッチコピーとは対極の、まるで21世紀にマリー・アントワネットが傍にいるかのような、極めて女性的な、素晴らしさと醜さを同居させた「もっとも美しくて醜い薔薇の花」の魅力を素肌に体現してくれるところにあります。だからこそ、人を選ぶローズなのです。つまり「世界一、不完全な薔薇の花」、そう、あなたの素肌で育て、完成させる薔薇の香りなのです。

この香りをディオールやシャネル、ジバンシィ、そして何よりもクロムハーツのパルファン部門の上層部が香り、嫉妬心を覚えたことでしょう。どのブランドの最上級ラインのフレグランスにも加えたくなる、完全に21世紀のパリモードを体現した『美人香水の決定版』と言えます。

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香水データ

香水名:ラフィーユトゥールドゥフェール(鉄塔の娘)
原名:La Fille Tour De Fer
種類:オード・パルファム
ブランド:セルジュ・ルタンス
調香師:クリストファー・シェルドレイク
発表年:2024年
対象性別:ユニセックス
価格:50ml/22,000円、100ml/32,560円
公式ホームページ:セルジュ・ルタンス


シングルノート:ナチュラルピンクペッパーエッセンス、ターキッシュローズ、ブルガリアンローズ、
アイリスノート