ルパルティシップパセ(過去分詞)|ルタンスの香りの原点=樹脂とスパイスとドライフルーツの香り

セルジュ・ルタンス
©資生堂
セルジュ・ルタンス
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ルパルティシップパセ(過去分詞)

原名:Le Participe Passé
種類:オード・パルファム
ブランド:セルジュ・ルタンス
調香師:クリストファー・シェルドレイク
発表年:2018年
対象性別:ユニセックス
価格:50ml/22,000円、100ml/32,560円
公式ホームページ:セルジュ・ルタンス

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ルタンスの香りの原点=樹脂とスパイスとドライフルーツの香り

©Serge Lutens

[過去分詞]

現像液に浸されるまで、白い紙は無言だった。溶液がかすかに震えるパットの底に沈められると、ゆっくりと画像が浮かびあがってくる。

過去の瞬間が現在に押し寄せる時、そこにはさまざまな香りが伴う。私が捉えるのは、最も強く過去を呼び起こす香りだ。

公式ホームページより

セルジュ・ルタンスの「コレクションノワール」より、2018年9月21日に発売された「ルパルティシップパセ」は、フランス語で「過去分詞」の意味を持ちます。オリエンタルの香りは、クリストファー・シェルドレイクにより調香されました。

最初に「フェミニテ デュ ボワ」(1992)、そして「アンブルスュルタン」(1993)「アラビ」(2000)「シェンヌ」(2004)を生み出していた頃のように、ルタンスの香水作りの原点である樹脂や木の香りを強く感じさせるスタイルに回帰しています。

過去が現在に浸透する香り。つまりはシンプルに素材の良さを贅沢に素肌で味わう香りを生み出そうと、バルサムモミを主役にしたのがこの香りです。それはルタンスが幼少期を過ごしたフランス北部のリールの森を思い出させる香りです。

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甘味、酸味、苦味、塩味、うま味という五つの味覚を蘇えらせる香り

©資生堂

私はバルサムモミという原料を選び、それを一切手を加えずに使うよう依頼しました。もちろん、添加物や制限はありますが、樹脂や木の香り、そして濃厚で、人生に深みを与えてくれるあらゆる要素が大好きなのです。それは心が安らぎます。花の香りも好きですが、それはまた別物です。もしもっと踏み込むことができたなら、バルサムモミだけを使い、その香りの印象だけを頼りにしたかったですね。

セルジュ・ルタンス

失われた時を求めて、過去の写真の中から自分を見つけ出すように、この香りは、元々フォトグラファーでもある、過去のセルジュ・ルタンスのイメージが香りを通して、あらゆる人間の心の中に存在する見えないアルバムの子供時代のネガフィルムを引っ張り出してくれます。

まずは薬草というよりは毒草のようなまがまがしいアルテミシアとバルサムモミ(松の葉)、そして焦げたキャラメルのようなベンゾインが溶け合う、粘り気のある濃厚なシロップのような甘くて苦いグリーンのきらめきが広がるようにしてこの香りははじまります。郷愁の思いと共に、素肌の上にネガが浮き上がっていくようです。

すぐに黒糖のようなイモーテルと砂糖漬けされたプラムやデーツ(エジプトバルサム)のドライフルーツ、挽きたてのコーヒー豆、銀色のフランキンセンスが素肌の上に、暗室を生み出し、ネガを現像していくように覆い尽くしてくれます。そして現像液のように温かいクミンとブラックペッパー、クローブが浸されたコニャックが振りかけられてゆきます。

やがて、現像液の中で過去が蘇るように、素肌の上にひんやりとした冬の森林の密やかでくぐもった息吹が、グルマンアンバーとスパイシーハーブとパチョリの香りと共に、甘味、酸味、苦味、塩味、うま味という五つの味覚を美しく蘇えらせていくのです。

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香水データ

香水名:ルパルティシップパセ(過去分詞)
原名:Le Participe Passé
種類:オード・パルファム
ブランド:セルジュ・ルタンス
調香師:クリストファー・シェルドレイク
発表年:2018年
対象性別:ユニセックス
価格:50ml/22,000円、100ml/32,560円
公式ホームページ:セルジュ・ルタンス


トップノート:アルテミシア、ベルガモット
ミドルノート:ペッパー、ドライフルーツ
ラストノート:エジプトバルサム、樹脂、キャラメル、クミン、イモーテル、レザー、パチョリ