ボンドカー、アストンマーティンDBS登場!
ついに新型のアストンマーティンDBS V12が登場します。マレック・ライヒマンがデザインした近未来と中世の騎士のイメージが見事に融合された唯一無二なデザインなのですが、残念なことに秘密兵器は搭載されていません。
ダニエル・クレイグのボンドに秘密兵器は必要ないという声もあるでしょうが、私は、ボンドカーには、海中を潜る潜水艇に変形したり、助手席がぶっ飛んだりして欲しいと思います。
ジェームズ・ボンドを愛する紳士と話していると、普段はどんなにダンディな人でも、ボンドカーの話題に触れると、子供のような笑顔で、目をキラキラさせて、そのガジェット的要素の面白さについて話してくれます。
ボンドカーが活躍してこその007。7回転してギネス記録を生み出そうが、あまりにもあっけなくDBSが消えてしまったのはとても残念でした。
ニュー・ボンドのファッション11
ダークネイビースーツ
- ブリオーニ、ダークネイビーのウールスーツ、ノッチラペル、3つボタン、シングル、シングルベント
- ブリオーニ、グレーストライプの水色のドレスシャツ
- ブルー&ホワイトのスクエア柄のシルクタイ
- ブラック・レザーベルト
- ジョン・ロブのベケッツ、オックスフォード
- ブリオーニ、ネイビーブルーのストライプの入ったヘリンボーン・コットンのチェスターコート、シングル、3つボタン、セットインスリーブ
- オメガのシーマスターダイバー 300m Ref.2220.80、ステンレス・ブレスレット
- ペルソール2720
- エス・テー・デュポンの5172ダイヤモンドヘッド・スクエア・カフリンクス、パラジウム仕上げ
- ダグラスペルのマネークリップ
美女・高級スーツ、高級車、そして、タキシード。
ダニエルは、プライベートでも、とてもオシャレな人なんです。だから、ディナージャケットをブリオーニに仕立ててもらった時に、彼ならば今までのクラシカルなボンドスタイルも楽々と着こなせると思いました。でも、どうせなら、ダニエルの筋骨隆々とした肉体を生かした、より現代的で、ファッショナブルなスタイルに仕立てた方が、ニューボンドらしくていいと思い、今までのジェームズ・ボンドが着なかったようなシルエットにしてもらいました。
リンディ・ヘミングス
このディナージャケットこそが、次回作からのトム・フォードによる甲冑のようなボンドスーツの原型と言ってよいでしょう。細かい部分はさておき、本作の他のブリオーニのスーツとは明らかに違う仕立てになっています。恐らく、ダニエル・クレイグが実際に仕立ててもらったのはこの一着のみでしょう。
まさに第二の肌と形容することが相応しいほどに、ダニエル・クレイグの筋骨隆々の肉体にジャストフィットしたパワーシルエットが生み出されています。
映画の中では、メンズルックを上手く着こなしているヴェスパー・リンドが、(恐らくボンドが生まれてはじめて着た)このディナージャケットを仕立てさせたことになっているのですが、それはまさしく「ニューボンドは、女性のファッションセンスを取り入れることによって、21世紀に適したモード感を手にした」ということなのでしょう。
ニュー・ボンドのファッション12
タキシード
- ブリオーニのディナージャケット、ピークドラペル、1つボタン、シングル、ノーベント
- ブリオーニのトラウザー、サイドにグログランのリボン
- ターンブル&アッサーのホワイトドレスシャツ、ワッフル織り、プリーツなし、コットン、ダブルカフス
- ターンブル&アッサーのブラック・シルクボウタイ
- ギーブス&ホークスより提供されたアルバートサーストンのホワイトモアレ・シルクサスペンダー
- エス・テー・デュポンの5244カフリンクス、パラジウム仕上げ
- ジョン・ロブ、ルフィールド、ブラックカーフレザー
- オメガのシーマスターダイバー 300m Ref.2220.80、ステンレス・ブレスレット
ダニエル・アンドレアス
モンテカルロのカジノシーンで、ジェームズ・ボンドの隣に腰掛けるかなりお洒落なディーラーが、身に着けている腕時計が、オメガのシューマッハレジェンドです。
このディーラーは、ボンドがル・シッフルに勝利した後、50万ドルをチップで貰うことになるのですが、彼は実際にカジノのトップディーラーであり、その名をアンドレアス・ダニエル(1969-)と言います。
ブリオーニが仕立てたタキシードを着たカジノ・プレイヤーの面々に負けない堂々とした物腰が、カジノシーンに説得力を与えていました。昔の鶴田浩二の博奕映画ではありませんが、こういった世界の本職にしか出せない空気があるということを彼の存在が見事に示してくれています。
アンドレアスは、厳格なドレスコードが存在するオーストリアの有名カジノのひとつコンコード・カード・カジノ・ウィーンのトップ・ディーラーでした。4週間の撮影のためにファーストクラスの飛行機と、プラハの高級ホテルの部屋が用意され、彼は人生最初の映画撮影に望んだのでした。
作品データ
作品名:007 カジノ・ロワイヤル 007 Casino Royale (2006)
監督:マーティン・キャンベル
衣装:リンディ・ヘミングス
出演者:ダニエル・クレイグ/エヴァ・グリーン/カテリーナ・ムリーノ/イワナ・ミルセヴィッチ/ジュディ・デンチ/マッツ・ミケルセン
- 【007 カジノ・ロワイヤル】ダニエル・クレイグのニュー・ボンド誕生
- 『007 カジノ・ロワイヤル』Vol.1|ダニエル・クレイグ6代目ボンド就任
- 『007 カジノ・ロワイヤル』Vol.2|コンバースをはいたダニエル・クレイグ
- 『007 カジノ・ロワイヤル』Vol.3|ダニエル・クレイグのマッチョボディ
- 『007 カジノ・ロワイヤル』Vol.4|ダニエル・クレイグとジョルジオ・アルマーニ
- 『007 カジノ・ロワイヤル』Vol.5|ダニエル・クレイグとアストンマーティンDBS
- 『007 カジノ・ロワイヤル』Vol.6|ダニエル・クレイグとサンスペル
- 『007 カジノ・ロワイヤル』Vol.7|ダニエル・クレイグとブリオーニ
- 『007 カジノ・ロワイヤル』Vol.8|イワナ・ミルセヴィッチとロベルト・カヴァリ
- 『007 カジノ・ロワイヤル』Vol.9|カテリーナ・ムリーノと第四のボンドガール「M」
- 『007 カジノ・ロワイヤル』Vol.10|エヴァ・グリーンとジョルジオ・アルマーニ
- 『007 カジノ・ロワイヤル』Vol.11|エヴァ・グリーンとグッチ
- 『007 カジノ・ロワイヤル』Vol.12|エヴァ・グリーンの美容哲学
- 『007 カジノ・ロワイヤル』Vol.13|エヴァ・グリーンとヴェルサーチェ
- 『007 カジノ・ロワイヤル』Vol.14|エヴァ・グリーンとサンタ・マリア・ノヴェッラ