『007/サンダーボール作戦』Vol.7|クローディーヌ・オージェとウェットスーツ

ボンド ガール
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ボンド・ガールには情熱の赤のイブニング・ドレスが似合う

60年代のボンドムービーの魅力は、現代の感覚にフィットする、かなり(いい意味で)見栄っ張りでゴージャスな旅のスタイルを見せてくれる所にあります。それはラグジュアリー・ブランドを擁するグループが実は世界征服を企む『悪の組織』かもしれないという、2020年代の世界にぴったりフィットするファッションの提案とも言えます。

そんな大それた話でなくとも、たとえば東京に住む女性が、2泊3日で京都を旅する時に、どうせなら、少しドレスアップするスポットにも足を延ばし、女子力をアップグレードする機会を逃さないように、メリハリをつけたファッションを楽しむ=非日常を楽しむという「旅が女を磨く」スタイルの提案です。

60年代のボンドムービーには、大人の男性を子供に戻してしまうように、大人の女性に、もっともっとヒーローや悪党に愛されたいオンナになりたいという願望を高めていく要素が多分にありました。

それは、グレーな仕事で稼いでいるらしい男とラグジュアリー・ブティックに行くような、妙な高揚感を高めてくれます。その象徴的なファッションが、物語の半ばでクローディーヌ・オージェがドレスアップする情熱の赤のイブニング・ドレスです。赤は純潔の象徴であると同時に、愛と裏切りの象徴でもあり、生と死の象徴でもあるのです。

或る一日に、女性が赤いドレスに身を包むということは、ある意味、女としての善悪の彼岸に立つ決意を固めている一日であるのです。だからこそ、赤いドレスを着る女は、すべてが流れる血のように恐ろしいくらいに生々しく美しいのです。

いまだに世界中の女性たちが憧れる、魅力的なほくろの位置を持つ女性。

その美しさは、特に現在再評価されておりボンドガール史上No.1の呼び声が高いです。

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ドミノ・ルック5

レッド・イブニングドレス
  • 赤のイブニングドレス、スパゲッティ・ストラップ
  • 赤の大判のフリンジスカーフ
  • 赤のハイヒールパンプス

60年代の派手なアップスタイルにマッチした情熱の赤いドレス。

ドン・ペリニヨンの1955年ものを飲む。

このレッドドレスは、映画の中ではあまり見せ場がありませんでした。

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ドミノ・ルック6 最後の最後に登場する〝神ビキニ〟

メビウスビキニ
  • 白×黒のメビウスビキニ

うにを踏んだ足の裏にむしゃぶりつくJB。

このビキニ、今でも違和感のない素敵なデザインです。

メビウスの輪のような見事なデザインのビキニ。

ビキニは髪の毛が濡れてから、その美しさを発散させます。

スタイルの良さが際立つ写真。足が健康的に細い。

そして、ビキニにダイビング機材の見事なマッチング。

これぞ〝神ビキニ〟です。

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『キャッツ・アイ』の来生泪に影響を与えたその存在感

エキゾチックなムードのクローディーヌ。

宣材写真用の赤いブラウスにパンツルック。

『キャッツ・アイ』の来生泪 ©北条司/コアミックス・TMS 1983

女性におけるホクロ位置の大切さを痛感させてくれるクローディーヌの唇とあごの間にあるホクロ。後に『キャッツ・アイ』の来生泪(きすぎるい)に影響を与えました。

女性にとって最も色気のあるホクロの位置だという印象がありますが、意外なことに大体同じ位置にホクロのある著名人は思い当たりません(小暮美千代様のホクロ位置が近い)。

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ドミノ・ルック7

ホワイト・ホットパンツ
  • 胸元の開いた白のトップス
  • 白のホットパンツ
  • 水色のヘアバンド

たくさんの白と黒の衣装を着てきましたが、ドミノの最後の衣装は白です。

シンディ・クロフォードに似ています。

有名な話なのですが、映画が進むにつれて、クローディーヌが日焼けしています。

ラストシーンの二人。

今でも全く違和感のないセットアップです。

ラルゴ役のアドルフォ・チェリと。

ショートパンツのシルエットも美しい。

全身のシルエットが分かる写真。

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幻のウエットスーツ・ルック

そして、クローディーヌ・オージェはこの作品の11年後の1976年に、沢田研二と『パリの哀愁』で共演することになるのです。

劇中ではボンドが着ていた赤のウエットスーツ。

本作のウエットスーツのイメージが『冒険者たち』(1967)のジョアンンア・シムカス→『ザ・ディープ』『サンバーン』へと継承されていくのです。

ボンドムービーらしいポージングです。

この八頭身ぶり!

黒いウエットスーツ・ヴァージョン

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『黄金の七人』のような全身網タイツ・ルック

作品データ

作品名:007/サンダーボール作戦 Thunderball(1965)
監督:テレンス・ヤング
衣装:ジョン・ブレイディ
出演者:ショーン・コネリー/クローディーヌ・オージェ/アドルフォ・チェリ/ルチアナ・パルッツィ/マルティーヌ・ベズウィック