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クラウディア・カルディナーレ2 『ピンクの豹』2(3ページ)

クラウディア・カルディナーレ
クラウディア・カルディナーレ
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女子の真骨頂はアップスタイルにあり!

CCほど、21世紀において過小評価されているファッション・アイコンはいない。

少し前のモニカ・ベルッチや、キャサリン・ゼタ=ジョーンズに似た雰囲気。

骨格の逞しさが感じられる女の色香。

笑顔になると人懐っこく・・・

澄ますと一転して貴婦人オーラを生み出す奇跡の人。

女の強さを感じさせる彼女は、後に教育における女性の権利を保護するためのユネスコ親善大使(1999~)となります。

ただ美しいだけではない、自分の意思を持った女性。それがCC。

クルーゾー警部役のピーター・セラーズと共に。

イヴ・サンローランのデザイン画。

プリンセス・ダーラ・ルック9 オレンジドレス
  • オレンジ色のスパンコールドレス、ウエスト部分にリボン
  • かなり豪華なヘッドアクセ

私は男性の中で育ったので、とても活発で男の子のような少女時代を送っていたの。丁度走っている路面電車に飛び乗るような子だったの。その負けず嫌いで頑固な性格が、この仕事に合っていたのね。・・・私がなによりも嫌いなのが、整形をするということ。どれほど美しかった花もやがては枯れていくものなのよ。それに抵抗するよりも、心を豊かにする方が、私にとっては重要に思えるの。そういえば、私の母が、昔教えてくれました。「ずっと笑顔でいれば、誰もあなたのしわを気にしなくなるわ」と。

クラウディア・カルディナーレ

彼女は、18歳のときに美人コンテストに優勝し、ヴェネツィア映画祭に招かれ、映画出演のオファーを受けるのですが、全て断りました。実はこの時、クラウディアは重い十字架を背負っていました。それは17歳の時に、10歳年上のフランス人にレイプされた時から始まった、1年近く続くことになる男女の関係によって妊娠していた事実でした。

そんな自殺まで考えたほどの苦労を笑顔で乗り越え、80歳にして今も現役の女優であるクラウディア・カルディナーレという女性の魅力を、私たち日本人はあまりにも知らない。

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エキゾチックなカフタン・スタイル


この宝石の名を「ピンクパンサー」と呼ぶ。



プリンセス・ダーラ・ルック10 カフタン・スタイル
  • スリットネックラインのピンク・カフタン
  • ルビーのイヤリング
  • ブラウンのカプリパンツ
  • ブラウンのカッターシューズ

カフタンとは、14世紀以降のオスマン帝国時代のトルコにおいて、スルタンが着用した伝統的な衣装です。基本の形状は長袖・袷仕立ての長い前開きのガウンで、現在ではアルジェリアやモロッコ、セネガルで盛んに着用されています。やがて、ヨーロッパにおいて、フランスのファッション・デザイナー・ポール・ポワレが1920年代にカフタンドレスを発表し、1950年代に入ると、クリスチャン・ディオールクリストバル・バレンシアガもカフタンからインスパイアされたルーズ・シルエットのイブニング・ガウンやローブを発表するようになります。

そんな流れを汲んだイヴ・サンローランによるカフタン・スタイルが、プリンセスのエキゾチックな気品を引き立てています。