ピーターパンのようなアンドロギュヌス・ルック

リュディヴィーヌ・サニエのコケティッシュな魅力。

エマニュエル・ベアールとヴィルジニー・ルドワイヤンの顔の小ささが良くわかる。

とても可愛い妖精のようなグリーンのカーディガン。
リュディヴィーヌ・サニエ・ルック2 ピーターパン・ルック
- グリーンカーディガン、くるみボタン
- ライトグリーンシャツ、ギンガムチェック
- ライトグリーン・パンツ、サブリナパンツ
- グリーンのフラットシューズ、ボウ付き
リュディヴィーヌ・サニエの衣装のイメージは、『巴里のアメリカ人』(1951)のレスリー・キャロンです。
カトリーヌ・ドヌーヴの貫禄

本作で、多くの女優が、シガレット・ホルダーをカッコ良く使用しています。

カトリーヌが出てくると画面が締まります。これが大女優の貫禄なのでしょう。

下からのアングルに対処する6人の女優たち(ダリューは顎の下の皺を手で隠し、皆、顎を突き出す)。

豹柄のコートに、ライオンのたてがみのようなヘアスタイル。

『シェルブールの雨傘』をモチーフにした壁紙。
カトリーヌ・ドヌーヴ・ルック ダークグルーンドレス
- 紅葉色の上質なウールコート、袖と襟にレオパルドファー
- レオパルドヘッドドレス
- ダークグリーンのデコルテドレス、7分丈、袖とショールカラーがグリーンのサテン
- ダークグリーンのスエードハイヒールパンプス
- 黒のハンドバッグ
- 黒のグローブ
- ゴールドの腕輪、時計、ブローチ
- シガレットホルダー
本当の私は我慢するか諦めてしまうかどっちかのタイプだから、女優同士で芝居を競い合うなんて無理なの。
カトリーヌ・ドヌーヴ
20代から30代にかけて圧倒的な美貌を誇ってきた女優が、40代を迎えるときに必要なものが、「確固とした個性」であり、ファッションを通じて女性の心臓を打ち抜くセンスの良さとなります。
しかし、そういったスタイルが、50代を迎えるとすっかり痛々しい要素に成りえる事が、女性にとって老いることの怖さなのです。しかし、カトリーヌ・ドヌーヴに関しては、この片岡千恵蔵並みの歌舞伎役者としても千両役者級の大きな顔が、(若き日々のコンプレックスが)老いし日々の強みになっているのです。
カトリーヌ・ドヌーヴは、今ではあらゆる国の女優及び女性の憧れです。それは、年齢と共に、自分の新しい魅力を開花させているからなのです。カトリーヌを前にしたならば、アンチエイジングにうつつを抜かす中年女性なぞ、全て「スケールの小さな女」で片付けられるのでしょう。そして、「女性の美とは、年代ごとに変わる美しさなの」とカトリーヌ・ドヌーヴは言い放つのでした。
シルヴィ・ヴァルタンの「Toi jamais(あなたは決して・・・)」
カトリーヌ・ドヌーヴが歌う曲はシルヴィ・ヴァルタンのマイナー曲「Toi jamais(あなたは決して・・・)」です。
ドヌーヴの衣裳のイメージは、ダグラス・サーク監督の『悲しみは空の彼方に』(1959)や『母の旅路』(1966)のラナ・ターナーとマリリン・モンローです。