作品名:殿方ご免遊ばせ Une Parisienne (1957)
監督:ミシェル・ボワロン
衣装:ピエール・バルマン/ピエール・ヌーリー
出演者:ブリジット・バルドー/アンリ・ヴィダル/シャルル・ボワイエ
「男は追いかけられると逃げたくなるもの」
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「粋でお洒落な巴里娘!全世界に桃色旋風を巻き起こした超お色気型衛星B・B出現!」公開当時のすごいキャッチコピー。
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一目惚れしたら、ただただ夢中で突き進む女ブリジットという役柄は、ある意味、BBの実像も含んでいました。
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ベビードール姿で、ベッドの上でちょこんと正座するブリジット。
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モテる女ほど、男を追いかけるもの。
ブリジット・ルック4 ベビードール
- 水色のベビードール
少なくとも、あなたがたもそうだろうが、我々は誘惑の楽しみ、愛のゲームの喜び、寝室の秘め事、太陽の下での甘い恋をみな経験してきた。しかし、これらの恋の喜びはそれにふさわしい幻想の神秘、つまり官能は満足させられても、たいていの場合、心の渇きは満たされない幻想の神秘によるもの以外ではなかった。こうした喜びは他人に見せびらかすものではない。この新鮮な自由さがひそかにわたしたちの心を魅了していたのであり、それこそが自由の強さであり、原動力であり、純粋さだ。そう、愛は純粋だ!
ブリジット・バルドー
昔のヨーロッパの女優の魅力とは肉感的な褐色の太腿にありました。それは誤解を招くかもしれない言い方ですが、人間の肉で最も美味しそうな部分でした。
そして、まだ20代前半だったバルドーが着るベビードール姿は、バービードール的である一方で、ロリータ的でもありました。
1950年代のパリ上流階級の夜這いルック
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この作品の奥様方のバイタリティには驚かされます。
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ミシェルと不倫するどの奥様も、すごくお洒落で、いけしゃあしゃあと不倫を楽しんでいます。
浮気者のミシェルに夜這いをかける人妻として登場するクレール・モーリエ(1929-)のナイトガウンもとても美しいです。
バルドーのウエディングドレス
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『パリの革命児』ジャック・エステレルによってデザインされました。
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このウエディングドレスが大層気に入ったバルドーは、2年後の結婚式に、彼がデザインしたドレスを着用したほどでした。
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バックラインのボウタイが特徴的です。
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独特なラウンドスリーブのウエディングドレス。
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しかし、このウエディングシーンの真骨頂は、ここではなかった。
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それはコルセットになってからのバルドーの美しさにありました。
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バレリーナ出身の女優は、コルセットが良く似合います。
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コルセットだけになったバルドー。通称・完全体BB。
ブリジット・ルック5 ウエディングドレス
- オフホワイトのウエディングドレス
- 白のベール
- オフホワイトのハイヒールパンプス
本作において、BBの多くの衣裳をデザインしたのは、ピエール・バルマンではなく、ジャック・エステレル(1917-1974)でした。
1953年にブティックをオープンしていたジャックは、本作でバルドーによって着用されたファッションによって、パリ・モード界において『革命児』として認められるようになりました。そして、1959年6月18日に行われたバルドーとジャック・シャリエの披露宴におけるウエディングドレスも彼が担当しました。ピンクと白のギンガムチェックの斬新なデザインが話題を呼びました。
ちなみに、1971年から1年間、ジャン=ポール・ゴルチエがメンズラインを担当したのもジャック・エステレルにおいてでした。