ナイトガウン姿で襲撃されるヒロイン。
エヴァ・ガードナー・ルック4 トムボーイ
- ペールピンクのカシミヤシャツ、半そで、胸にフラップポケットあり
- 黒ベルト、ホイップステッチがアクセントに
- ブラックカプリパンツ
- ブラウン・ローファー
『モガンボ』はパンツルックの魅力が詰め込まれた作品です。それは、エヴァ・ガードナーのイタリアン・ボーイカットと見事な相乗効果を生み、時に、可愛らしく、時にエレガンスを生み出していきます。
現代のパンツスタイルでやりがちな失敗は、シャツとパンツをファスト・ファッションで済ませ、エレガンスではなく、ストリート風になってしまっているところです。それは、スニーカーを組み合わせることにより、益々、チープさを加速させていきます。パンツスタイルでエレガンスを生み出すための絶対ルールは、上質な素材に身をゆだねると言うことなのです。
なぜならば、現在のストリート・スタイルの流行は、ファッション&アパレル業界の単なる商業至上主義の醜き姿であり、〝盗んだものでコーデ〟するというスラム・スタイルの進化系であるストリート・スタイルが持つサイズ感を無視する美学を、サイズを合わせる事のできない人々をターゲットにしたマッケティング戦略に活用しているだけなのだからです。
「世界でもっとも美しいアニマル」と呼ばれた女
エヴァ・ガードナー・ルック5 パリモード・スーツ
- サファリ・スカート・スーツ、白のウール、ディープVネックライン、ノッチラペル、膝下丈
- 一連のパールネックレス
- 白ベルト
- ブラウン・ハイヒールパンプス、チャンキーヒール、オープントゥ
- イエローの日傘、黄色のタッセルつき
- ゴールドのチャンキーブレスレット
- 片足首にアンクレット
『麗しのサブリナ』(1954)でオードリー・ヘプバーンが着ていたパリモードスーツに匹敵するほどに素晴らしいエヴァ・ガードナーのこのスカート・スーツ。檻に入った豹と一緒にスクリーンに収まるシーンのおかしさ。モードの二面性を見事に体現したアイコニック・シーンです。