アクア ヴィタエ コローニュ フォルテ
原名:Aqua Vitae Cologne Forte
種類:オード・パルファム
ブランド:メゾン・フランシス・クルジャン
調香師:フランシス・クルジャン
発表年:2021年
対象性別:ユニセックス
価格:35ml/22,440円、70ml/39,600円、200ml/78,100円
販売代理店ホームページ:ラトリエ デ パルファム
「アクア ヴィタエ フォルテ」のセカンドライン
メゾン・フランシス・クルジャンを代表する『アクア コレクション』から2021年5月12日に「コローニュ フォルテ」という長持ちするオーデコロンが三作品発売されました。すべてフランシス・クルジャンにより調香されています。
この長持ちするオーデコロンという、最近流行中の新たなる錬金術の歴史は、フレデリック・マルにおいて、ジャン=クロード・エレナが生み出した「ビガラード コンサントレ」(2002)からはじまります。そして、ルイ・ヴィトンの「パルファン ド コローニュ」(2019~)を経て、クルジャンもその流れに乗ることになりました。
「アクア ヴィタエ コローニュ フォルテ」は、2013年の「アクア ヴィタエ」(EDT)のスーパーコロン・ヴァージョンです。オリジナルが「生命の水」であり、2015年に発売された傑作「アクア ヴィタエ フォルテ」(EDP)が「超生命水」であるならば、この香りは「飲みやすい超生命水」とでも名づけるべきでしょう。
つまりは「アクア ヴィタエ フォルテ」と比較すると、かつて流行したラグジュアリー・ブランドのセカンドラインのようであり、クロエのシーバイクロエ以上プラダのミュウミュウ未満といった感じです。
さらに、香りの複雑さと芸術性が薄まっている分だけ、完全に女性向けになっています。
シンプルな分だけ、より官能的になった〝生命の水〟
傑作「アクア ヴィタエ フォルテ」において、甘さと苦みと酸味が一体化していたシトラスから酸味が損なわれ、スパイスの三重奏はシナモンだけが残り、イランイランとオレンジ・ブロッサムは強度が逆転しています(オレンジ・ブロッサムが主役)。
そして、クリーミーなサンダルウッドに、ホワイトムスクとベンゾインが追加され、あの印象的なベチバーは排除されています。さくっと言えば、これが、コローニュ フォルテ版です。
つまりは、あの最も太陽が輝いていた2015年の「クルジャンの太陽」をコンパクトにまとめた香り(ちなみにEDT版は全く違う香り)であり、シンプルになった分だけ、ストレートに身体の火照りを誘発させる官能的なバターのような余韻に包まれる香りです。
最後にこの香りの面白いところは、この香りを身に纏う女性の肌に愛撫する距離で香るとクリーミーなのですが、彼女に手の届かない人に対しては、爽やかで軽やかなシトラスが香るところにあります(つまり、何度もキスしたくなる香り)。
香水データ
香水名:アクア ヴィタエ コローニュ フォルテ
原名:Aqua Vitae Cologne Forte
種類:オード・パルファム
ブランド:メゾン・フランシス・クルジャン
調香師:フランシス・クルジャン
発表年:2021年
対象性別:ユニセックス
価格:35ml/22,440円、70ml/39,600円、200ml/78,100円
販売代理店ホームページ:ラトリエ デ パルファム
トップノート:マンダリン・オレンジ、ベルガモット
ミドルノート:フローラルノート、ソーラーノート
ラストノート:サンダルウッド、ムスク