プレイボーイのヌードグラビアを拒絶した二人
ボンドガールに選ばれた女優たちにとってもう一つの栄誉。それは、天下のプレイボーイ誌の表紙を飾ることができるということでした。そして、この時、自分自身の最も美しいオールヌードを最高峰のフォトグラファーにより撮影してもらうことが出来るのでした。
これは単純にボンドムービーのPRのためにボンドガールが脱ぐのではなく、その時代の最も魅力的なスタイル・アイコンとしての存在を生み出す絶好のチャンスでもあったのです。
しかし、今回、本作の二人のボンドガール達は、プレイボーイの撮影を断りました。その結果二人は、ボンドガール史上最も印象の薄いボンドガールという風に言われるようになったのは皮肉としか言いようがありません(ただし、信念を貫く姿勢はとても素晴らしい)。
パメラ・ブービエ・ルック4
モードスーツ
- ネイビーのスカートスーツ、ミニ、ホワイトラペル
パメラ・ブービエ・ルック5
スパンコールドレス
- パープルのホルターネックのスパンコールサイドスリットバックレスロングドレス。スリット入り
- ブラック・スリングバックパンプス
タリサ・ソトがボンドガールの面接に来たとき、引き離すことの出来るロングスカートを履いていたことが印象に残っていたジョン・グレンのアイデアにより、対戦闘用に、フットワークが効くように、このドレスは、特製のベルクロでくっつけてあります。
香港忍者部隊=ダイアン・リー
この作品で最大の欠陥とも言える香港忍者部隊の一員として、タイトル・デザインにも登場して素晴らしい身体能力を見せてくれているダイアン・リー(1961-、別名:ダイアナ・リーシュ)は、本編の中では、おばさん臭い微妙な印象を残しています。
パメラ・ブービエ・ルック6
アイコニックドレス
- ホルターネックのブラックドレス
- ブラック・スリングバックパンプス
作品データ
作品名:007 消されたライセンス Licence to Kill(1989)
監督:ジョン・グレン
衣装:ジョディ・リン・ティレン
出演者:ティモシー・ダルトン/キャリー・ローウェル/タリサ・ソト/ベニチオ・デル・トロ/ロバート・デヴィ
- 【007 消されたライセンス】復讐のために戦うジェームズ・ボンド
- 『007 消されたライセンス』Vol.1|ティモシー・ダルトンの冴えないボンドスーツ
- 『007 消されたライセンス』Vol.2|ネクタイを締めないボンド=ティモシー・ダルトン
- 『007 消されたライセンス』Vol.3|傷だらけのティモシー・ダルトン
- 『007 消されたライセンス』Vol.4|ディオールオムの象徴=ベニチオ・デル・トロ
- 『007 消されたライセンス』Vol.5|キャリー・ローウェルと80年代スカートスーツ
- 『007 消されたライセンス』Vol.6|ヴェリーショートが美しいキャリー・ローウェル
- 『007 消されたライセンス』Vol.7|キャリー・ローウェルとジョディ・リン・ティレン
- 『007 消されたライセンス』Vol.8|タリサ・ソトとオスカー・デ・ラ・レンタ
- 『007 消されたライセンス』Vol.9|タリサ・ソト、ボンドムービー史上初のラテン系ボンドガール