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クリスチャン・ディオール

【ディオール】ミス ディオール<2012年版>(フランソワ・ドゥマシー)

クリスチャン・ディオール
©DIORBEAUTY
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ミス ディオール<2012年版>

原名:Miss Dior Eau de Parfum
種類:オード・パルファム
ブランド:クリスチャン・ディオール
調香師:フランソワ・ドゥマシー
発表年:2012年(現在廃版)
対象性別:女性
価格:不明

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「ミス ディオール オードゥ パルファン」は四種類存在する。

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ミス ディオール オードゥ パルファンという名のフレグランスは、4種類存在します。1947年版(オリジナル)と、この2012年版、そして、2017年版と最新の2021年版です。

しかし、この2012年版は、オリジナル版のリニューアルではありません。2005年に発売されたミス ディオール シェリー オードゥ パルファンクリスティーヌ・ナジェルによる調香)が、2011年にリニューアルされ、それが2012年にリニューアルされたものなのです。つまりは、〝ミス ディオール シェリー オードゥ パルファン2012年版〟が、このフレグランスの正式名称であるべきなのです。

前作シェリー2011年版に入っていたストロベリーが、こちらには入っていません。それは、名称からシェリーを取り除くにあたり、若すぎる香料を全て省いていったためでした。フルーティーな甘さが抑えられたシプレの香りはフランソワ・ドゥマシーにより調香されました。

なぜディオールがこのようなリニューアルをこまめに繰り返すのかは知る由もないのですが、〝エレガントで、活発な若い女性の「直観とプレイフル・ラブに生きる」ロマンティックな〟香りと喧伝しても、説得力は薄れていきます。

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「ココ マドモアゼル」に似た香り

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そんな「ミス ディオール」2012年版は、フレッシュでジューシーなシチリア産マンダリンと砂糖のように甘いブラッドオレンジに、充満てる明きパチョリが注ぎ込まれるようにしてはじまります。ストロベリーは失われ、まるごとオレンジシプレへと変貌を遂げています。甘さと酸味がぶつかり合い泡を生むような躍動感があります。

やがて、空のラッパがみんな鳴り響いて、ホワイトフローラルが到来します。ジャスミン、ダマスクローズの二重奏のはじまりです。若々しいフルーツパチョリの甘苦さが、エレガントなフローラルパチョリの厳かな甘さへと移行してゆきます。

そして、浮かんでいくようなホワイトムスクとクリーミーなサンダルウッド、パウダリーなベチバーの中にパチョリも溶け込んでゆき、円やかなフルーティーフローラルの香りの広がりを生み出しながら、肌の上に温かな余韻を残してくれます。

ここで実は、ディオールはしっかりと「ミス ディオール シェリー」について考えがあったことが理解できるのです。2005年から7年の歳月が経ち、もはや「ミスディオール」には「シェリー」の呼び名が必要のないほどにレディに成長していたのでした。

シャネルの「ココ マドモアゼル」とよく比較される香りです。ココマドの方が、シトラスはアロマティックで、砂糖のように甘くはなく、パチョリはより弱く、クリーンです。一方、共に入っているローズとジャスミンは、ココマドの方が存在感を示しています。そして、ドライダウンにおいて、ココマドはシトラスが強く出るのです。

キャンペーン・モデルは、「ミス ディオール」ナタリー・ポートマンです。ティム・ウォーカーにより撮影されました。

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香水データ

香水名:ミス ディオール<2012年版>
原名:Miss Dior Eau de Parfum
種類:オード・パルファム
ブランド:クリスチャン・ディオール
調香師:フランソワ・ドゥマシー
発表年:2012年(現在廃版)
対象性別:女性
価格:不明


トップノート:シチリア産マンダリン、ブラッドオレンジ、ベルガモット
ミドルノート:エジプシャン・ジャスミン、ダマスクローズ、チュニジアンオレンジ・ブロッサム
ラストノート:インドネシア産パチョリ、インド産サンダルウッド、ベチバー