ラプロワプールロンブル(幻影の虜)|『鏡の迷宮』に彷徨いこむ、ミステリアスなレザー×バニラの香り

セルジュ・ルタンス
セルジュ・ルタンス
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ラプロワプールロンブル(幻影の虜)

原名:La Proie Pour L’Ombre
種類:オード・パルファム
ブランド:セルジュ・ルタンス
調香師:クリストファー・シェルドレイク
発表年:2021年
対象性別:ユニセックス
価格:100ml/43,560円
公式ホームページ:セルジュ・ルタンス

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詩人ラ・フォンテーヌの寓話詩からインスピレーションを得た香り

©Serge Lutens

©Serge Lutens

セルジュ・ルタンスは、よく知られたフランス語の格言「La Proie pour l’ombre=影に身を投じる」を題材に、不可能な選択に引き裂かれる人々を描いた寓話を創り上げた。決断を下せない苦悩に苛まれ、彼らは幻想の世界、つまり実体ではなく影を追いかける鏡の迷宮へと逃げ込むのです。

柔らかなバニラか、官能的なレザーか、どちらか一方を選ぶことはできない!まるでコインの表と裏のように、それらは正反対でありながら、その運命は切っても切れないほど深く結びついているのだ。

「おお預言者よ。汝の内に、汝は主の十字架を背負っている。
汝の血管を流れるのは、汝自身の血ではない!

我が内なるふたつの顔に呪われた私は、闇の中。
実体ではなく影を追う運命に私を追い込んだ。
バニラの優しい愛撫と、レザーのパチンと鳴る鞭打ちが、
一つの感情の中に融合し、同じ物語の二つの側面が喚起する曖昧さを映し出す」

セルジュ・ルタンス公式サイトより

2018年11月に、セルジュ・ルタンスは限られた店舗でのみ販売する新しいプレミアムコレクションとして「グラットシエル コレクション」を発表しました。「グラットシエル」とは、フランス語で「摩天楼」「超高層ビル」の意味です。

その黒のファセットガラスボトルのシルエットは、エンパイアステートビル、クライスラービルなど20世紀初頭から1930年代にかけてニューヨークに出現した世界初の高層ビルをモチーフにしたデザインです。

このコレクションから2021年11月21日に発売された「ラプロワプールロンブル」は、フランス語で〝影の餌食、影に身を委ねる〟を意味します。「幻影の虜」という邦題がつけられています。クリストファー・シェルドレイクにより調香されました。

それは17世紀のフランスの詩人ラ・フォンテーヌが、1688年に出版した寓話詩「影のために獲物を逃す犬(Le Chien qui lâche sa proie pour l’ombre)」から派生したフレーズです。生まれてすぐに生き別れになった母親との思い出からインスピレーションを得た香りです。

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『鏡の迷宮』に彷徨いこむ、ミステリアスなレザー×バニラの香り

©Serge Lutens

『鏡の迷宮』に彷徨いこむような、レザージャケットとバニラの間で蠢くリコリスの強烈な香りからはじまります。レザーなのかバニラなのかその実態がつかめないほど、暗黒の輝きに満ちたリコリスに包まれてゆきます。

すぐにリコリスは、柔らかなレザーと円やかなバニラそれぞれと溶け合い、一輪のバラに祝福され、時にはスモーキーなインセンスのように、時にはチョコレートや焦がしキャラメルを思わせるイモーテルのような、ミステリアスな香りを静やかに広がらせてゆきます。

やがてミルキーなサンダルウッドとシダーウッドが、ハーブや土っぽさ、そして仄かな塩っ気とひとまとめになり、スパイシーなコーヒーのダークな深みが感じられる、とてもゴージャスな陶酔させる温かい余韻に満たされてゆきます。

ディオールの「オー ノワール」とよく比較される香りです。

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香水データ

香水名:ラプロワプールロンブル(幻影の虜)
原名:La Proie Pour L’Ombre
種類:オード・パルファム
ブランド:セルジュ・ルタンス
調香師:クリストファー・シェルドレイク
発表年:2021年
対象性別:ユニセックス
価格:100ml/43,560円
公式ホームページ:セルジュ・ルタンス


シングルノート:レザー、バニラ、リコリス