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【ニコス】スカルプチャー オム(ミシェル・アルメラック)

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©NIKOS
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スカルプチャー オム

原名:Sculpture Homme
種類:オード・トワレ
ブランド:ニコス
調香師:ミシェル・アルメラック
発表年:1995年
対象性別:男性
価格:30ml/6,710円、50ml/8,580円、100ml/11,770円

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「ニコス(NIKOS)」の謎について

スーパーモデル・イマンを中心に、ヴィクター・スクレブネスキーが撮影した1987年のキャンペーンフォト。©NIKOS

イマン ©NIKOS

イマン ©NIKOS

ベンジャミン・アルメラックが「私の父が作った香りで、日本でも最大のヒット作だと言えるのが、ニコスのスカルプチャー オムです。日本人のほとんど誰もがこのブランドについてよく分からないのですが、でも巧みなマーケティング戦略により、日本に根付いているのです」と言い放ったこのニコスという存在についてまずは探求してみましょう。

ニコスは、ギリシャのパトラ生まれのファッション・デザイナー、ニコス・アポストロポロスによって1985年にパリで創立されたファッションブランドです。

元々はソルボンヌ大学で政治学と国際法の博士号を取得した秀才だった彼は、1981年から85年までジャン=クロード・ド・リュカのマーケティング・マネージャーをつとめていました。

1980年代から90年代にかけて、巧みなマーケティング戦略によりアンダーウェアを含む人気ブランドとして2000年代初めまで人気を誇りました。そんな中、1994年にランカスター社とニコス・パルファンを立ち上げ、1995年に「スカルプチャー オム」を発表したのでした。

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背伸びしたい年頃の男の子の〝香りの守護神〟

©NIKOS

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ギリシャの古代遺跡の彫刻(=スカルプチャー)に想いを馳せ生み出された「スカルプチャー オム」は、神のような完璧なボディラインを持つ男性の香りとして、ミシェル・アルメラックにより調香されました。

ギリシャ神話の神々に愛された地中海の果実の煌めきからこの香りははじまります。甘くて酸っぱくてビターなシトラスシャワーがあなたのボディに軽やかに降り注ぐのです。さあ、あなたの神話のはじまりです(青年よ、大人の階段を上るのだ!)。

アンブレット・シードのムスキーさとコリアンダーのスパイシーさも感じさせる涼しげな佇まいがあります。

太陽に甘やかされていく肌の上に、すぐにオレンジ・ブロッサムが花の蜜のような甘い色香を咲かせてゆきます。その甘さに繊細な花々の輝きを与えるようにジャスミンとスズランが加わり、グリーンなガルバナムと華やかなローズも添えられてゆきます。

やがて、だんだんとクリーミーなトンカビーンとベンゾイン、アンバーにより円やかに甘やかなオレンジ・ブロッサムが、地中海のそよ風に吹かれ、ゆったりと海辺を散歩するような自信に満ちた足取りを生む温かな余韻で包み込んでくれるのです。

この香りは、まだほとんど香水情報がなかった時代(世紀末及び21世紀初め)において、背伸びしたい年頃の男の子たちにとって、アラン・ドロンの「サムライ」と双璧を成す〝香りの守護神〟となったのでした。それは、男の子が覚えたばかりの口説き文句を使い、うぶな女の子を〝甘く誘う〟ような香りとも言えます。

ボトル・デザインは、ニコス・アポストロポロスの希望により、古代の地中海を悠々と進む帆船の帆のシルエットとなっています。大海原と自由を象徴するイメージです。

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香水データ

香水名:スカルプチャー オム
原名:Sculpture Homme
種類:オード・トワレ
ブランド:ニコス
調香師:ミシェル・アルメラック
発表年:1995年
対象性別:男性
価格:30ml/6,710円、50ml/8,580円、100ml/11,770円


トップノート:オレンジ・ブロッサム、レモン、ベルガモット、マンダリン・オレンジ、コリアンダー
ミドルノート:ジャスミン、ガルバナム、スズラン、ローズ
ラストノート:トンカビーン、ベンゾイン、アンバー、シダー、アンブレットシード