テール ドゥ エルメス オー トレ フレッシュ
原名:Terre d’Hermes Eau Tres Fraiche
種類:オード・トワレ
ブランド:エルメス
調香師:ジャン=クロード・エレナ
発表年:2014年
対象性別:男性
価格:75ml/12,100円、125ml/16,720円
テール ドゥ エルメスとは?
2004年にエルメス史上初の専属調香師になったジャン=クロード・エレナにとって、当時の香水部門の責任者だったヴェロニク・ ゴーティエから求められていた必達事項のひとつは、エルメスの新たなシグネチャーとなるメンズ・フレグランスを生み出すことでした。
20世紀にエルメスのメンズ・フレグランスの歴史を築き上げた香りは二つありました。1970年の「エキパージュ」と1986年の「ベラミ」です。しかし、エルメスは20年間、新作のメンズ・フレグランスが発表出来ずにいました。
そんな状況を打破すべくエレナは、新たなるメンズ・フレグランスの創造に乗り出したのでした。かくして、2006年3月に、8ヶ月の調香期間を経て「テール ドゥ エルメス」は発表されたのでした。「テール ドゥ エルメス」とは、フランス語で「エルメスの大地」の意味です。
太陽に愛されるグレープフルーツの輝きと、大地に落ちたオレンジが砕ける瞬間のコントラストが生み出すドラマティックな幕開けからはじまるこの香りは、シダーウッドとベチバーとパチョリが組み合わさり、素肌と心の中に、大自然の緑と木と大地の煌きを生み出してゆきます。
さらに、フリンティ(火打石)の香りが、スモーキーな大地の息吹(ミネラル)の余韻を残していくのです。この香り以降、ウッディは透き通るような輝きを放つことを覚えました。そして、ここに『ウッディ革命』の狼煙が上げられたのでした。
この魔法の木の粉を浴びると、男たちは、古代ローマに大理石で作られた胸像になるような優雅な気分に浸ることが出来るのです。
ヨーロッパで、発売されると同時に一瞬にしてトップセラー商品となり、今でも売れ続けているエルメス史上最も売れているメンズ・フレグランスです。
全力疾走する男から漂う〝シトラスの息吹〟
はじめてのフランカーである「テール ドゥ エルメス オー トレ フレッシュ」は、2014年にジャン=クロード・エレナ自身の手によって調香されました。〝オー トレ フレッシュ〟とは、大地からほとばしる〝とてもフレッシュな水〟の意味です。
潮風に乗ってやって来た地中海のミストに愛されるように、ビターオレンジは贅沢に輝いています。グレープフルーツは控えめに喜びを共有しています。すぐにスパイシーなカルダモンがしっとりと加わり、果肉と果皮の食感を伝えてくれます。
それは、まるで太陽と海がひとつになっていくようです。そんな心豊かな揺らぎを与えながら弾けるシトラスの賛歌を全身に浴びる贅沢な感覚によってこの香りの幕が切って落とされるのです。
「テール ドゥ エルメス」をスポーツコロンにしたような、生き生きとした大自然の緑と木と大地の息吹に包まれていくようです。つまり、この香りは生きているのです。
すぐに、ゼラニウムの爽やかな煌きを含んだフローラル・シャワーが降り注ぎます。そして、太陽と海の彼方にある木と大地に、ビターオレンジは着地するのです。太陽と海風に愛されたオレンジが、木と土に愛される感覚が全身を駆け抜けるのです。
どこか都会的な洗練を感じさせるこのビターオレンジは、かくして温かく包み込むようなシダーウッドとパチョリ、ベチバーにより、大地の雄大さを感じさせる余韻を肌の上に残して去って行くのです。
この香りは、アレルゲンを含む香料が使用されていたため廃盤となってしまいました。
香水データ
香水名:テール ドゥ エルメス オー トレ フレッシュ
原名:Terre d’Hermes Eau Tres Fraiche
種類:オード・トワレ
ブランド:エルメス
調香師:ジャン=クロード・エレナ
発表年:2014年
対象性別:男性
価格:75ml/12,100円、125ml/16,720円
トップノート:ビターオレンジ、グレープフルーツ、ウォーターノート
ミドルノート:ゼラニウム
ラストノート:ウッディノート、パチョリ、シダー