そして、タキシードからポンチョに着替える
そして、『荒野の七人』のテーマ曲にあわせて、ポンチョとソンブレロ姿のジェームズ・ボンドが登場します。
それは『007 私を愛したスパイ』(1977)のアラビアのロレンスに続く、余興的なボンド・コスプレ・シーンでした(はっきり言うといらない)。
伝説のサファリ・ルック!
ジェームズ・ボンド・スタイル9 サファリスーツ
- サファリスーツ、従来のサファリジャケットとは違うスリムフィット
- ベージュのローファー
- セイコークオーツ デジタル メモリーバンク カレンダー
メキシコシティにある国立人類学博物館のアステカとマヤ文化の彫像を参考にしたセットデザインが素晴らしい秘密基地の中に、ジェームズ・ボンドのサファリ・ルックは見事に溶け込んでいます。しかし、それは、お世辞にもクールなスタイルとは言い難いものでした。
ジェームズ・ボンド、宇宙へ・・・
ジェームズ・ボンド・スタイル10 宇宙服
- ブルース・リーの『死亡遊戯』を彷彿させるイエロー×ブラックのジャンプスーツ
- コンバース・スニーカー
最後にすっかりいいヤツになったジョーズを宇宙ステーションに置き去りにして、脱出するボンドとホリー・グッドヘッド。そして、無重力空間における世界初の米英ジョイント飛行を果たす二人。その姿がバッキンガム宮殿とホワイトハウスに衛星中継されており、「いったい何をしてるんだ!」と怒り心頭の国防大臣に対して、大真面目に「恐らく再突入でしょう」と答えるQ。
全てはこのシーンのために存在したのでしょう。
最後に、「もう一周しない?」と尋ねるホリーのセリフと共に、地球を周遊するスペースシャトルの映像と共に流れるディスコ・ヴァージョンの主題歌がステキです。語弊があるかもしれないのですが、ボンドムービーの魅力は、この最後のセリフのスケール感にあると思います。
大真面目に大人がバカをクールに見せる映画。それがボンドムービーの最大の魅力なのです。「さぁ、90分あるわ。もう一度愛し合いましょう」の空気なのです。