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ルイ・ヴィトン

【ルイ ヴィトン】ピュールウード(ジャック・キャヴァリエ)

ルイ・ヴィトン
©LOUIS VUITTON
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ピュールウード

原名:Pur Oud
種類:オード・パルファム
ブランド:ルイ・ヴィトン
調香師:ジャック・キャヴァリエ
発表年:2021年
対象性別:ユニセックス
価格:100ml/2,300ドル(約33万円)

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ルイ・ヴィトンの究極のラグジュアリー・ウード

©LOUIS VUITTON

私がはじめて中東向けであるということだけ考えて、欧米やアジアなどのことは一切考えずに生み出した〝ウード・シグネチャー〟です。

中東では、女性も男性も色々なウードのレイヤリングを練習し、個人的なウードを見つけます。それは香水というよりも自分自身の一部を生みだしていくことであり、自分自身の秘密のメッセージを発信することなのです。

ジャック・キャヴァリエ

2016年9月に、ルイ・ヴィトンが、70年ぶりのフレグランスであるレ パルファン ルイ ヴィトン(一挙、7種類の香り)を、ルイ・ヴィトンの専属調香師に就任したジャック・キャヴァリエの調香により発表しました。そして、2018年5月31日に、ブランド初のメンズ・フレグランスを5種類同時に発表しました。

そのすぐ後の、同年8月3日より、松屋銀座&表参道店限定で発売されたのが中東向けに作られた「オンブレ ノマド」でした(ちなみに5月4日から7月末までドバイでのみ販売されていた)。このコレクションは、後に『オリエンタル・パフューム』と呼ばれ、シリーズ化されることになりました。

2023年12月現在第五弾まで発売されているこのコレクションには、ほとんど知られていないのですが、日本では手に入らない天然ウードが10%使用されている『究極の中の究極のウード』が存在します。

僅か2000本限定で、売切れ次第販売が終了するという、日本円にして33万円で発売されている「ピュール ウード」です。2021年に誕生したこの香りだけが、(海外での)ネット販売においても、サンプルと共に発送されることがない香りです。

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ウード・フレグランスの第一人者=ジャック・キャヴァリエ

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西欧にウード・フレウグランスをもたらした功労者として必ず挙がる名前はこの3人です。トム・フォードとジャック・キャヴァリエとアルベルト・モリヤス

二人の調香師は、トム・フォード時代のイヴ・サンローランにおいて、2002年に西欧社会におけるはじめてのウード・フレグランスである「M7」を生み出しました。そして、人々にはまったく受け入れられませんでした。

時代を先駆け、失敗できる人こそが真の天才なのかもしれません。つまりは、ルイ・ヴィトンのウードの香りは、ウードブームに便乗して生み出された香りなのではなく、ウードブームを生み出した第一人者が生み出す〝新しいウードの旅〟であり〝ウードとあなたのものがたり〟なのです。

ちなみにこの香りで使用されているウード・アッサムは、インド北部アッサムが原産のウードです。その中でも最高級のものをジャック・キャヴァリエ自身が数ヶ月かけて探し、ついにバングラデシュにあるウード・アッサム農園を探し出したのでした。この家族経営の農園で、何百年もかけて栽培されたアガーウッドが使用されています。
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あなたに決して媚びることのないウード

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色々な香料をウードにブレンドしてストーリーを生み出していくのではなく、ウードだけで壮大なストーリーを生み出せるのではないか?という思いから「ピュールウード」は誕生しました。素材は厳密に3つです。 豊かさはシンプルさを妨げるものではありません。むしろその逆です。

ジャック・キャヴァリエ

ウード・アッサムに二種類のムスクだけをブレンドし生み出された「光と影の間を彷徨う香り」は、まったく〝あなたに媚びないウード〟と言えます。体温と気温とつける場所と季節によってここまで変わるウードはなかなか存在しません。

はじまりからウードがフルパワーで満ち広がってゆきます。いいえ、満ち広がるのではなく、支配するように香りを広がらせてゆきます。天然ウードが持つ多面的な姿を、制御し、ある方向に導くのではなく、まさに獣を解き放つように、素肌の上を縦横無尽に駆け廻らせてゆくのです。

二種類のムスクは、天然のウードの香りを変えるのではなく、ウードの美しさを伝え、その美しさを明らかにし、その特徴を保つ役割を果たしてくれます。

ジャック・キャヴァリエ

素肌の上でウードが温められるにつれて、二種類のムスク、ヘルヴェトライド®(洋ナシのようにフルーティ)、アンブレットリド(しなやかな獣のようなアニマリックな)がウードの持つウッディさ、薬っぽさ、アニマリックさ、排泄物っぽさ、スパイシーさをすべてひとまとめにしてゆき、これまでにない優雅さで包み込んでくれます。

ウードを愛する人たちにとって、ドバイモール等で一度は試して頂きたい香りです。中東ではウードの重ね付けが当たり前であることから、ルイ・ヴィトンのウードの香りとの重ね付けも推奨されており、特にジャック・キャヴァリエは「オンブレ ノマド」との相性が良いと仰っています。

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香水データ

香水名:ピュールウード
原名:Pur Oud
種類:オード・パルファム
ブランド:ルイ・ヴィトン
調香師:ジャック・キャヴァリエ
発表年:2021年
対象性別:ユニセックス
価格:100ml/2,300ドル(約33万円)


シングルノート:ウード・アッサム、ヘルヴェトライド®、アンブレットリド