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マドンナ伝説3(2ページ)

マドンナ
マドンナ
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『ロリータ』のようにサングラスをずらし、歴史は動き出した

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「ラッキー・スター」 1984年8月リリース。全米4位、全英14位(1983年9月)

あたしが何かをやるときの基準は、絶対に世間の反応なんかじゃないわ。

マドンナ

デビュー・アルバム『バーニング・アップ』は、全米で500万枚、全世界で1000万枚の売り上げを上げました。そして、マイケル・ジャクソンと同じくマドンナこそ、MTV(1981年8月1日スタート)の寵児でした。そんなマドンナの前に最大のライバルが出現したのでした。その人の名は、シンディ・ローパー。彼女の存在がマドンナに与えた影響力は計り知れません。マドンナは、この頃、シンディ・ローパーや、ボーイ・ジョージデヴィッド・ボウイが、変化自在にイメージを変えながらファンを拡大している姿に刺激を受けていました。そして、MTVこそが、スーパースターを製造するための強力な兵器なんだと認識したのでした。

この曲の作詞はマドンナ自身によります。当初マドンナはこの曲をシングルリリースすることに反対していました。しかし、結果的にこの曲により、マドンナは全米Top5の壁を越えることになり、スターは輝き始めたのでした。更に、本作のMVにより、マドンナは、10代から20代の女性にとってのファッション・アイコンの役割を果たすようになりました。ちなみに2000年にマドンナと結婚したガイ・リッチーが同年監督した『スナッチ』(2000)で本曲が使用されています。

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マリポールとエリカ・ベル

マドンナほど、黒の似合うポップスターもいませんでした。

マドンナのスタイリング・アドバイザー・マリポールと友人エリカ・ベルを語らずして、マドンナのファッションについて語ることは出来ません。1980年代前半のマドンナのファッションに大いに影響を与えた二人です。エリカ・ベルは、「エヴリバディ」「ホリデイ」「ラッキー・スター」「トゥルー・ブルー」「パパ・ドント・プリーチ」にもバックダンサーとして出演しています(ちなみに「ラッキースター」のもう1人のバックダンサーは、マドンナの実弟クリストファー(1960-)です)。「エヴリバディ」「バーニング・アップ」「ラッキー・スター」「ライク・ア・ヴァージン」の衣装の一部は、エリカが製作したものでした。

マリポールは、デボラ・ハリー、グレイス・ジョーンズのスタイリング・アドバイザーとしても活躍した人で、元々は、アンディ・ウォーホルのスタジオ「ファクトリー」に出入りしていた人です。1979年には、ブラック・ラバー・ブレスレットや十字架アイテムを専門に扱うアクセサリー・ブランド「マリポリタン」を創立し、80年代を代表するファッション・アイテムとなりました。このラバー・ブレスレットを生み出すきっかけになったのは、彼女が日本を訪れ、寂れた小さな工場で配管用ゴムパッキンを見て、これなら防水使用のアクセを容易に作ることが出来るとインスパイアされたのでした。

そして、アルバム『バーニング・アップ』と次作『ライク・ア・ヴァージン』において、マドンナのスター・イメージを作り出し、80年代のマドンナ旋風の仕掛け人の1人となったのでした。後に、シェール、エルトン・ジョンのミュージックビデオのアート・ディレクターをつとめ、2010年2月マーク・バイ・マーク・ジェイコブスのためのティーシャツとジュエリーを製作しました。

鉤編みのクラップトップもマドンナのアイコンアイテムです。

そして、この絡み合ったモップヘアーに、端正なルックスのギャップ。

当時の少女達はマドンナの虜になっていったのです。

スタイリングの基本。それは自分でスタイルを創る事。

反逆精神のみが、ファッション・アイコンを生み出します。

溢れんばかりに躍動するマドンナの肉体美。

マドンナ・スタイル7 ラッキースター・スタイル
  • ブラックトップと鉤編みのクロップトップ
  • ラゲッド・スカート(ボロスカート)
  • ラバーブレスレットの重ねづけ
  • 十字架のイヤリングとネックレスとスターイヤリング
  • 切りっ放しのブラック・グローブ
  • もつれさせた髪をブラックリボンで結ぶ
  • 黒の厚手のソックス
  • 黒のアンクルブーツ

『ハーパース・バザー』1984年11月号。フォトグラファー:フランセスコ・スカヴロ。

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『ラッキー・スター』ライブ・パフォーマンス

フーズ・ザット・ガール・ツアー、1987年。

コンフェッション・ツアー、2006年6月29日。マディソン・スクエア・ガーデン、ニューヨーク。