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【カルティエ】ラ トレージエム ウール(マチルド・ローラン)

カルティエ
©Cartier
カルティエ
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ラ トレージエム ウール

原名:La Treizieme Heure XIII
種類:オード・パルファム
ブランド:カルティエ
調香師:マチルド・ローラン
発表年:2009年
対象性別:ユニセックス
価格:75ml /36,465円
公式ホームページ:カルティエ

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13まで数字が存在する〝香りの時計盤〟の『13』の香り

2009年発売当時のボトル・デザイン ©Cartier

発売当時のマチルド・ローラン様 ©Cartier

スモークとは、まさに香水そのものである。魅惑するためのスモーク。計画された罠を張り巡らすように身につけるもの。

2009年発売当時マチルドがこの香りにあてた言葉。

ハイジュエリー・ブランド、カルティエが、2009年からスタートしたブランド初のラグジュアリー・コレクション「レ ズール ドゥ パルファン〝香水の時間〟」は、通常の12までではなく、13まで数字が存在する〝香りの時計盤〟です。

13の親密な香りを表現する13の時間。それはかつて経験したことがある感情への道しるべのように全感覚に広がる〝香りのアート〟のコレクションとして五種類の香り(ムスク、レモン、フルーツ、パチョリ、ベルガモット)からはじまりました。そのうちのひとつが「ラ トレージエム ウール」です。五つの中で唯一のオード・パルファムです。

〝ラ トレージエム ウール=13番目の時間〟は、数字の〝13〟が振り当てられている香りです。13とは、カルティエのパリの本店の住所であるラペ通13番地の意味もあります。

何が現実で何が非現実かわからなくなる、そんな瞬間がある。夜と昼の区別をなくし、〝嘘を真実にする〟という一大テーマで生み出されたこの香りは、カルティエの専属調香師マチルド・ローランにより調香されました。

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〝嘘を真実にする〟危険でとてつもなく魅惑的な煙。

©Cartier

©Cartier

水仙は、夜明けの野原に降り注ぐ朝露のような、緑色の水っぽいフレッシュさで私を魅了します。しかし同時に、刈り取られた干し草や革の香りもする。それ自体が香水なのだ。

ここには意図的な花の効果は存在しません。これは「火のスパイス」、煙や燃焼を想起させるものすべて、オイゲノールの誘導体すべてを使った作品なのだ。私はいつも〝煙〟に魅了されてきました。香水の原点は〝煙〟だと私は考えています。

マチルド・ローラン

マチルド・ローラン自身が、最初に生み出したこのコレクションの5作品の中で最も気に入っている(プライベートで香水を身に纏わなかった彼女がこの香りを身に纏っているほど)というこの香りは、スモーク=煙が、色々な香りを運び、形を変え、最終的には、身に纏う、素肌に〝究極の見えない宝石〟を生み出してゆきます。

滑らかなレザーとブルガリの「ブラック」の焦げたゴムのようなバーチ、甘く香ばしいバニラ、ビタースパイシーなマテ茶、ピートが香るスコッチウイスキーといった五種類のスモークの到来からこの香りははじまります。

すぐに、ラボラトリー・モニーク・レミーの特上のナルシス・アブソリュートが注ぎ込まれてゆきます。まさに五種類のスモークにタバコや干草、燻製の側面を与えつつ、温かくも冷たいグリーンスモークが生み出され、危険でとてつもなく魅惑的な瞬間が広がってゆくのです。

そして、ルージュの口紅の女性の吐息のような艶やかなパチョリが解き放たれ、グリーンスモークは一気に、素肌の上に着地し、引き伸ばされていくのです。

この香りは、マチルド自身の過去と未来を繋ぐ香りでもあるのです。そうゲランで生み出した「悲劇のシャリマー=シャリマー オー レジェール」の最終形態とも言える香りでもあり、ゲラン史において、スターリン・毛沢東時代の失脚した指導者のように、存在しなかったかのように抹消されているマチルド・ローランの悲劇(彼女の存在があればこそ、ゲランは20世紀を乗り越えられたことだけは、覆しようのない事実)を見事に克服した香りなのです。

そして、Fifiアワードにおいても、2010年に大いなる栄誉をもって迎えられた香りでした。アニック・メナードによるルラボの「パチュリ24」とよく比較される香りです。

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香水データ

香水名:ラ トレージエム ウール
原名:La Treizieme Heure XIII
種類:オード・パルファム
ブランド:カルティエ
調香師:マチルド・ローラン
発表年:2009年
対象性別:ユニセックス
価格:75ml /36,465円
公式ホームページ:カルティエ


シングルノート:バーチ、ヒイラギ、マテ、レザー、バニラ、パチョリ、ベルガモット、水仙