アパレルの終焉

Fast Fashion

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ファスト・ファッション

私達が今、ファッションと呼んでいるものの多くの中には、ファッションと呼ぶべきではないものが多く存在します。そのうちのひとつが、ファスト・ファッションです。ファスト・ファッションとは、GU、ユニクロ、しまむら、GAP、H&M、フォーエバー21、ZARAなどを指すのですが、このファスト・ファッションという言葉を、より正確な言葉に置き換えるならば、

説明のない服の遺体安置所と呼ぶべきでしょう。ここに並べられる服は、置き去りにされた布地です。そこには愛は存在しません。作り手の愛情もなければ、販売員の愛もまったく存在しません。この服たちは、いわゆるネグレクトされた塊なのです。そうそこにあるのは、「愛なき世界」です。ただ、デザイナーズ・ブランドのデザインの中から、安く作れて、かつトレンド感のあるものを、盗むことから全ては始まっています。そこにはいかに物事を巧みに正当化しようとも、ひとつの信念のみが貫かれています。創造するよりも以下に早く、安く、トレンド商品を人々に売りさばくかということです。

人間性よりも、効率性の中で、『モダンタイムス』のチャップリンが演じたような歯車になった人間のような毎日を過ごします。ファストとは、購入者にとって、ファストである以上に、そのブランドに関わるもの全てにファストを求めます。創造のための時間のロスは悪であり、効率のみが正義となります。そこに存在するものは、いかに他人の創造物を効率よく盗むか(業界的には〝取り入れる〟という都合の良い言葉を使用します)であり、この仕事に従事するものの中に巣食う、効率至上精神は、この仕事にかかわる者たちの、今後の人生を左右するほどの悪を育てていきます。

その悪の最たるものが、創造するファッション・デザイナーをバカにする風潮です。そのデザインに行き着いた苦悩に対する想像力の欠けたマシーン達は、ただ決められた予算内で、トレンドに合いそうなデザインをいかに盗み、購買層も騙せるかという一点で攻めるわけです。

本来はそういったファッション・デザイナー達の創造の代弁者であったファッション誌もほとんどは、広告という名の口止め料を頂くことにより、消極的、もしくは大々的に「効率よく創造を盗む商業活動」を応援している始末です。そして、2016年がやってきました。そろそろラグジュアリー・ブランドの関係者たちは気付かなければなりません。世界的なノームコア、ミニマル、ストリート、スニーカー、カジュアル・・・その流れに乗ってしまい現状がどうなっているのか?

ファストファッションは、ドレスやフォーマルなファッションが売れなくても何の問題もありません。しかし、ラグジュアリー・ブランドにとって、そういったファッションが売れなくなることは死活問題です。スニーカーを販売して、自分たちの首を絞めていることに気付かないといけません。ラグジュアリー・ブランドのデザインチームによる、カジュアルなファッションのデザインを、ファストファッションは、ただ待ち、要領よく盗むわけです。

間違いなくラグジュアリー・ファッションにとって勝ち目のない戦いです。そのマーケットで戦うのが、馬鹿だったと現状においても言われている始末です。販売員が、接客することなく、死体のような服を売るスタイルと、一点一点服について説明する販売員がいる環境について、これからは明確にこういうルールを決めていきませんか?

ファッションという名称をつけることが、出来るのは、商品説明をする販売員の存在する販売方式をとるものだけであると。

そうすれば、世のファッション・エディターやファッション・ブロガーの多くは、その名前を剥奪されてわかりやすいのではないでしょうか?ファッションとは、生きた服を生きた人間が説明するところから始まるものであり、人間の関わらない、命の通わない布切れをただ手にとって、購入する作業は決してファッションではないと言い切るべきです(例外、それはヴィンテージ・ショップ)。

つまりファスト・ファッションという用語は、相応しい言葉ではなく、ファスト・クローズ、ファスト・シューズなどという言葉こそが相応しく、どうしてもそれをすべてまとめてひとくくりにしたい場合は、イミテーション・ファッションもしくは、プチプライスといった言葉が最適でしょう。

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