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クリスチャン・ディオール

【ディオール】エスカル ア パラチ(フランソワ・ドゥマシー)

クリスチャン・ディオール
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エスカル ア パラチ

原名:Escale a Parati
種類:オード・トワレ
ブランド:クリスチャン・ディオール
調香師:フランソワ・ドゥマシー
発表年:2012年
対象性別:ユニセックス
価格:不明

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ブラジルのコスタヴェルデの香り


2003年よりエルメスから『庭園のフレグランス』という名の、エルメスの旅シリーズがスタートしました。このコレクションに触発されたクリスチャン・ディオールが、2008年に生み出したのが、世界中の寄港地(エスカル)へと誘う香りのクリーズ・コレクション『エスカル ドゥ ディオール』でした。

最終的に2012年までに全4作品発売されたうちの最後の香りが2012年に発売された「エスカル ア パラチ」でした。ディオールの初代専属調香師フランソワ・ドゥマシーにより調香されました。

ブラジルのリオデジャネイロ州にある、250年以上変わらない歴史的な建築と美しい海岸で有名な都市パラチをテーマにした香りです。

パラチは、州の最南端かつ最西端の都市で、ポルトガルの植民地(1500年~1822年)とブラジル帝国(1822年~1889年)時代の歴史的街並みと、コスタヴェルデ(緑の海岸)と呼ばれる美しい海岸、町の背後にある1,300メートルもの高さの熱帯林、山、滝で有名な2019年に世界遺産に登録された都市です。

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最後の『エスカル ドゥ ディオール』、失われた帝国。


リオの陽気と、鮮やかなコスタヴェルデ、そしてパステルカラーの街並みからインスパイアされたこの香りは、熱帯の太陽と雨と森から吹く緑の風に愛されたプチグレンの青々とした緑の煌めきと、熟したオレンジとレモンとベルガモットの甘酸っぱさと苦みがグリーンフルーティに交錯し合い、素肌に降りかかるようにしてはじまります。

とても活気があり、色彩豊かな感情が呼び覚まされていくようです。すぐにクリーミーなトンカビーンを背景に広がらせながら現れる、情熱のシナモンとクールビューティなミントが、それぞれの柑橘の果実と葉を磨き上げ、搾り出すように、フレッシュかつ滑らかに溶け込んでゆきます。

やがてパリサンダー・ローズウッドが、すべてをひとまとめに優しくパウダリーに甘く抱擁するような優しさで包み込んでくれます。

『エスカル ドゥ ディオール』の第四弾のこの香りは、日本で限定販売されませんでした。そして、この香りを最後に、このコレクションはフェイドアウトしてゆきました。

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香水データ

香水名:エスカル ア パラチ
原名:Escale a Parati
種類:オード・トワレ
ブランド:クリスチャン・ディオール
調香師:フランソワ・ドゥマシー
発表年:2012年
対象性別:ユニセックス
価格:不明


トップノート:パラグアイ産プチグレン、アルゼンチン産レモン、ビターオレンジ
ミドルノート:ミント、パリサンダー・ローズウッド、シナモン、レッドベリー
ラストノート:ベネズエラ産トンカビーン、ウッディノート