大人のオンナがスニーカーばかり履いてどうする?
今スニーカーが流行です。そして、ティーシャツが流行します。オフショルダーがトレンドです。などという言葉が散りばめられ、一ページ丸まるバルドーやオードリー、そして、ぬかりなく『ひなぎく』などのオシャレ系映画が散りばめられ、オシャレの感度が高まっているようでいながら、ただ、オシャレなものを羅列しているに過ぎない中身のない作業。今のほとんどのファッション雑誌の中身は、そんな表面的なオシャレ要素に満ち溢れています。
オードリーやバルドーがなぜいまだに人々の心を捉えて離さないのか?それは表現者としての役割を見事に果たしていたからであり、ただのマネキンではなかったからです。美女が、最新のファッションに身を包み、素晴らしい照明とフォトグラファーとセットによって生み出されるものは、結局はカタログ写真に過ぎず、ただただ、美の消耗品に過ぎません。今、ファッション誌をはじめとするファッションに関わるメディアの問題は、掘り下げずに、表面的な部分だけを広く捉えすぎている部分に存在するのです。ひとつのものを掘り下げずに表面的なものをたくさん手に入れたいと願う願望は、結果的にはファスト・ファッションにハマる人々の感性に見事に合致しており、彼らに必要なものは、ファッションを知るメディアではなく、表面的なファッションを真似するアイテムが羅列されたカタログなのです。
オードリー・ヘプバーンのスタイルはそのような姿勢とはまったく逆の姿勢により生み出されたものでした。まずそれを知ることから、ファッションと向き合うことが、私たちがファッション感度を高めるスタートラインなのです。オードリーがなぜ永遠のファッション・アイコンなのか?それは常に私たちにファッションの奥深さを伝えてくれる存在だからなのです。
ニコル・ボネのファッション3
スーツ・ルック
- デザイン:ユベール・ド・ジバンシィ
- ステンカラーのツイードのスカートスーツ。大理石色のスリーピース。ブラウスはアイボリークリープでノースリーブ。ジバンシィ1965SS
- 最初に登場した白手袋
- 大きめのサングラス
- サンドベージュ色のスエードパンプス。レネ・マンシーニ1965SS
- レザーバッグ。ジバンシィ。1965SS

上質なウールのスカートスーツは、大人のオンナを演出する必須ファッションです。

共演は『アラビアのロレンス』のピーター・オトゥール。

ニコルは、NATOでコンピューターを扱っているOLという設定。

kjkjk

erere

gdgdg

fgfgf

dgddg

『ローマの休日』のアン王女のメイクアップも担当したアルベルト・デ・ロッシ。

fdfdf
オードリーの最大の魅力は・・・

サテンのバスガウン。おしゃれにロールアップしている。
オードリーの最大の魅力は、年齢ごとに全く違う一面を私たちに見せてくれていることです。私たちは、必ず年を取ります。アンチ・エイジングという言葉をヒトラーの演説のように声高に叫ぼうとも、エイジングは永遠に不滅なのです。そんな薄っぺらな言葉とは違う次元に存在する女性が、かつて世界中にはたくさんいました。
その一人が、オードリー・ヘプバーンなのです。彼女は、1953年の『ローマの休日』のアン王女から、年を重ねるに合わせて色々なスタイルを見せてくれました。極力プライベートを見せずに、映画作品の中で、ファッション・スタイルを示したからこそ、オードリー・スタイルは、永遠の輝きを保つことが出来たのです。ある女優の日々のファッション写真が、氾濫すると、彼女のスタイルは、やがてただの消耗品に過ぎなくなるのです。そういう意味においては、オードリーは結果的にアンチ・エイジングを実現した人だったのです。
ニコル・ボネのファッション4
スーツ・ルック
- デザイン:ユベール・ド・ジバンシィ
- ステンカラーのツイードのスカートスーツ。大理石色のスリーピース。ブラウスはアイボリークリープでノースリーブ。ジバンシィ1965SS
- 最初に登場した白手袋
- 大きめのサングラス
- サンドベージュ色のスエードパンプス。レネ・マンシーニ1965SS
- レザーバッグ。ジバンシィ。1965SS
ユベール・ド・ジバンシィのオードリー評。



彼女は友人たちと喜びを分かち合ったが、悲しみは自分の胸におさめていた。
ユベール・ド・ジバンシィ
オードリーを一言で評したジバンシィによるこの言葉こそが全てでしょう。オードリーが舞台デビューした『ジジ』の映画版(『恋の手ほどき』)で主役を演じ、『巴里のアメリカ人』でも主演を演じたレスリー・キャロン(1931-)は、「オードリー・ヘプバーンはスクリーンで観るのと同じように実生活でも魅力的な女性でした・・・あれほど優雅で気品のある若い女性からは想像できないような、可憐さ、無邪気な喜び、おてんば娘のようないたずらっぽさも持ち合わせていました。・・・とりすましていても許されるほどの大女優なのに、それとはまったく逆で、彼女はまるで私たちにあの美貌を忘れさせようとするかのように、心をすべてこちらに向けてくれました。柔和なやさしさと美貌という、あのまれに見る組み合わせこそ、彼女が世界中の人々から愛される理由なのだと思います」と言いました。
ニコル・ボネのファッション5
オードリー・ルック4 抹茶スーツ・ルック
- デザイン:ユベール・ド・ジバンシィ
- 抹茶色のスカートスーツ。シルクブロケード
- カルティエのダイアモンド・イヤリング
- 黒のベルト
- シルクのリボンつきのパンプス、レネ・マンシーニ
オードリーがもっともオードリーらしからぬ2年間。

大人のオンナの魅力を発散する30代半ばの女盛りのオードリー。

オシャレな人は、小物の使い方が上手です。一切のアクセサリーを廃し、スカーフのみを使う。

スーツによって、女性は洗練を知る。

レモンイエローのジャガーのEタイプのロードスター。

60年代のムード。ワクワクする色使い。
オードリー・ルック5 レモンイエロースーツ・ルック
- デザイン:ユベール・ド・ジバンシィ
- レモンイエローのスカートスーツ。ステンカラー
- レザーの白ベルト
- 白の網タイツ
- 白のパンプス
- シルクの白柄のイエロースカーフ。ジバンシィ1965SS
地球上の9割の人々と同様、私もオードリーに恋をした。彼女は行きすぎるということはなく、少しだけ先を行っていた。
ウィリアム・クライン(フォトグラファー)
オードリーのスタイルは、決してやり過ぎない所にその真髄があります。1971年から1988年にかけて『ヴォーグ』編集長だったグレース・ミラベラはオードリーについて「オードリーが一貫していたのは、飾り立てるよりそぎ落とすほうを良しとしていた事です」と語っています。そんなオードリーが、少しやり過ぎているファッション。それが本作と、『いつも二人で』のオードリーです。
その少しやり過ぎているオードリーが、1960年代後半のカラフルな時代にマッチングしていてとても魅力的です。50年代のアン王女やサブリナ、60年代初めのティファニー娘やおシャレード女子が、何かを吹っ切った姿がそこにはあります。オードリーがもっともオードリーらしくない2年間だったのかもしれない1966年と1967年。それは大人のオンナの余裕とでもいいましょうか・・・それとも大人のオンナの最後の遊びの季節だったのかもしれません。
作品データ
作品名:おしゃれ泥棒 How to Steal a Million(1966)
監督:ウィリアム・ワイラー
衣装:ユベール・ド・ジバンシィ
出演者:オードリー・ヘプバーン/ピーター・オトゥール/イーライ・ウォラック/シャルル・ボワイエ

