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映画の中のオードリー・ヘプバーン・ファッションの全て②<オードリーとジバンシィ>

オードリー・ヘプバーン
ヘプバーンカット。1950年代半ばのオードリーのイメージは、ショートカットだった。
オードリー・ヘプバーン
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主演第3作 戦争と平和(1956年)当時27歳




1955年7月から開始されたオードリー・ヘプバーンの第三作目の主演作『戦争と平和』は、オードリー初のカラー作品でした。しかし、それはオードリー・ファンの間でも賛否両論の作品であり、現代においては、よほどのオードリー・ファンでない限り鑑賞されない類いの作品です。

オードリーはこの作品に対して、自分自身で、19世紀初頭のファッションに関する書籍を買いそろえ、当時の衣装を研究した上で、親友のファッションデザイナーのユベール・ド・ジバンシィをパリからローマのチネチッタに招聘して、衣裳デザイナーのマリア・デ・マッテイスが用意した衣装を全て監修してもらったのでした。

そして、プリーツやペティコートを納得するまで手直ししたのでした。ある衣装の手直しのために、オードリーはジバンシィの前で3時間立ちっぱなしだったというほどの念の入れようでした。最終的に24着の衣装と10種類のヘアスタイルで撮影に臨むことになったオードリーに対して、当初は怒っていたマリアも、途中からは、そのプロ意識に感心し、オードリーの細かい要望にとことんまで付き合ったのでした。

ペールイエローのワンピースとボンネットの組み合わせが、帝政ロシア時代風というよりは「大草原の小さな家」風ですが、とても似合っています。

オードリー・ヘプバーンの『戦争と平和』についての詳細は、『戦争と平和』1(オードリー・ヘプバーンとユベール・ド・ジバンシィをご覧ください。

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宝塚歌劇団に出てきそうな乗馬ルック




オードリーが着用する乗馬服が、中性的な彼女の雰囲気を引き出しておりとても美しいです。

シルク以上にウール素材に重きを置いたイギリスの乗馬文化が、18~19世紀のヨーロッパの宮廷文化に与えた影響は大きく、1725年にフランスにも伝わった乗馬服のルダンゴト(ウエスト部分が極端に絞られ、裾が広がったライディングコートがフランス語になまってこう呼ばれるようになる)が18世紀末から一般的に着用されるようになりました(現代におけるフロックコートの原型)。

オードリー・ヘプバーンの『戦争と平和』についての詳細は、『戦争と平和』2(オードリー・ヘプバーンと乗馬服をご覧ください。

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舞踏会シーンのシュミーズドレス





バレエダンサーとして本格的なトレーニングを経験しているオードリーが踊る舞踏会シーンにおけるハイウエストなシュミーズドレスが本当に魅惑的です。ヘアスタイルもその上にのっかかるティアラも実に魅力的なのですが、首下には一切アクセサリーをつけないというオードリーの美学が徹底されています。

オードリー・ヘプバーンの『戦争と平和』についての詳細は、『戦争と平和』3(オードリー・ヘプバーンとシュミーズドレスをご覧ください。

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オードリーにしては珍しい胸元を強調したドレス




黒を着るオードリー(厳密に言うとダークグリーン)、アクセサリーはティアラ以外全くなし。もはやイヤリングさえも存在しません。歴史大作である本作には膨大な衣装代がかけられたのですが、それでも省略の美学を選択しているところが、オードリーという女性のすごさであり、オードリースタイルの真骨頂なのです。

それは、その美しい首筋とデコルテ自体が最上級のアクセサリーであり、どんな宝石も不要だということなのです。

オードリー・ヘプバーンの『戦争と平和』についての詳細は、『戦争と平和』4(オードリー・ヘプバーンとリトル・ブラック・ドレスをご覧ください。