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カイエデモード香水図鑑を応援する|2025年5月30日~6月1日終日

2025年夏に9年目を迎えるカイエデモード香水図鑑。このたび聖地調査が完了し、5月より東京・横浜・名古屋・大阪・京都・神戸の約100か所の『香水超聖地ガイド』の更新を行っております(6月中に完成予定)。さらに、4月末より、これからの日本の香水業界を動かしていく25人のキーパーソンのインタビュー記事『フレグランス・アイコン・インタビューズ』を公開させて頂いております。

この大いなる活動にあたり、2025年5月30日~6月1日終日にあたりご寄付を募らせて頂きます(エックスのDMが半日不調であったため1日延期させて頂きます)

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【トム フォード】ローズ ド リュスィー(トム・フォード)

トム・フォード
©TOM FORD
トム・フォード
この記事は約3分で読めます。

ローズ ド リュスィー

原名:Rose de Russie
種類:オード・パルファム
ブランド:トム・フォード
調香師:不明
発表年:2022年
対象性別:ユニセックス
価格:50ml/38,500円

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『プライベート ローズ ガーデン』シリーズとは?

©TOM FORD

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トム フォード プライベート ブレンド」の新作として2022年2月1日に発売された『プライベート ローズ ガーデン』シリーズのひとつ「ローズ ド リュスィー」は、トム・フォードが所有するプライベート・ローズ・ガーデンからインスピレーションを受け生み出された香り「ローズ プリック」の世界観をさらに三つの香りへと広げていった香りです。

ここで『プライベート ローズ ガーデン』シリーズそれぞれの特徴について挙げてみましょう。

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ピンクローズの暗黒の誘惑

©TOM FORD

ロシアのローズ〟という名のこの香りは、最悪のタイミングで発売された香りとも言えます。それは、2022年2月24日に勃発したロシア・ウクライナ戦争のためです。

そんな〝悲運のローズ〟とも言えるこの香りは、〝夜を愛するドラマティックなピンクローズの香り〟です。香味が弾けるホワイトペッパーに押し出されるようにして、芳醇なブルガリアンローズがハイセンスな甘やかさで、包み込んでくれるようにしてこの香りははじまります。

ピンクのローズの花びらにうっとりと見とれている瞬間、あっという間にイソブチルキノリンが生み出すスモーキーなレザーが、ハイスピードに花びらに到来し、ダークでミステリアスな妖しい輝きを与えてゆくのです。さらにプラムとハニーが、その茎の棘にさらなる磨きをかけてゆきます。

そのあまりにもドラマティックな展開に心が奪われているうちに、磨き上げられた棘は、ほしいままなる享楽を貪り、ローズの中に潜む〝暗黒の輝き〟を容赦なく肌の上に降り注がせてゆくのです。

限りなく暗黒に近いピンクローズの香りです。それはまるで真っ暗な閨房の奥に気配を感じる花瓶に差されたピンクローズの束のようです。

ローズ プリック」と「オンブレ レザー」がブレンドされたような香りとも、フレデリック・マルでジャン=クロード・エレナが生み出した「ローズ & キュイール」と比較したくなる香りとも言われる香りです。

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香水データ

香水名:ローズドリュスィー
原名:Rose de Russie
種類:オード・パルファム
ブランド:トム・フォード
調香師:不明
発表年:2022年
対象性別:ユニセックス
価格:50ml/38,500円


トップノート:ホワイトペッパー
ミドルノート:ブルガリンローズ
ラストノート:ブラックレザー・アコード、ウッディノート