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カイエデモード香水図鑑を応援する|2025年5月30日~6月1日終日

2025年夏に9年目を迎えるカイエデモード香水図鑑。このたび聖地調査が完了し、5月より東京・横浜・名古屋・大阪・京都・神戸の約100か所の『香水超聖地ガイド』の更新を行っております(6月中に完成予定)。さらに、4月末より、これからの日本の香水業界を動かしていく25人のキーパーソンのインタビュー記事『フレグランス・アイコン・インタビューズ』を公開させて頂いております。

この大いなる活動にあたり、2025年5月30日~6月1日終日にあたりご寄付を募らせて頂きます(エックスのDMが半日不調であったため1日延期させて頂きます)

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【トム フォード】アンバー アブソルート(クリストフ・ラウダミエル)

トム・フォード
©TOM FORD
トム・フォード
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アンバー アブソルート

原名:Amber Absolute
種類:オード・パルファム
ブランド:トム・フォード
調香師:クリストフ・ラウダミエル
発表年:2007年
対象性別:ユニセックス
価格:50ml/26,250円

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トム・フォード版「アンブルスュルタン」

©TOM FORD

2007年にトム・フォードが発表した新たなるフレグランス・ライン「プライベート ブレンド コレクション」。それは一挙に12種類の香水を発売するという画期的な試みでした。そのうちのひとつである「アンバー アブソルート」は、クリストフ・ラウダミエルにより調香されました。

トム・フォード版「アンブルスュルタン」とも言えるこの香りは、現在日本では販売されていません。

静謐なるオマーン産フランキンセンスの香りからこの香りははじまります。このフランキンセンス(=お香)はどこまでもスモーキーかつ(スターアニスのように)スパイシーです。そして、すぐに現れる(スペイン産ラブダナムを10%以上使用した)ドライアンバーが洋酒のような甘さを香りの中に追加していきます。

オレンジ色に輝くような激しいアンバーではなく、スモークに包まれた穏やかなアンバーが、やがて、スモークが晴れると同時に、マダカスカル産バニラとブレンドされ、さらにクリーミーなサンダルウッドも加わり、魅惑のオリエンタル・ドライダウンを迎えることになります。

ルカ・トゥリンは『世界香水ガイド』で、「アンバー アブソルート」を「スパイシー・アンバー」と呼び、「ひとつのやり方は囲い込み作戦だ。たとえば10人ほどの有名な調香師をつかまえて、彼らが大きなブランドの市場戦略には向かないだろうとまだ発表していない作品群を見せてもらう。それなりの作品にはほぼ確実にめぐり合えるだろうが、それぞれを製品にまで仕上げて、しかもラインナップ全体のバランスをとるのは途方もない仕事だ」

「アンバー・アブソルートについても、最初はモロッコの市場の猥雑な空気を3倍濃縮蒸留したようなものかと警戒していたが、実際はスパイシーなジンジャーブレッドのトップ、干したプラムにウッディをあしらったドライダウンと、嬉しい見込み違いだった。甘過ぎないが全体に深い味わいがある。私は気に入った」と3つ星(5段階評価)の評価をつけています。

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香水データ

香水名:アンバーアブソルート
原名:Amber Absolute
種類:オード・パルファム
ブランド:トム・フォード
調香師:クリストフ・ラウダミエル
発表年:2007年
対象性別:ユニセックス
価格:50ml/26,250円


シングルノート:アンバー、フランキンセンス、バニラ、オリバナム、ラブダナム、パチョリ、サンダルウッド