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オードリー・ヘプバーン

『パリの恋人』Vol.7|オードリー・ヘプバーンとリトルホワイトドレス

オードリー・ヘプバーン
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オードリー・ヘプバーンは永遠のファッション・アイコンに・・・

オードリー・ヘプバーン(1929-1993)には、映画女優になってからの宿願がありました。それはフレッド・アステア(1899-1987)との競演でした。

オードリーははじめてのミュージカル映画出演を、本来は自分自身が1951年に出演した舞台作『ジジ』の映画化(のちのレスリー・キャロン主演の「恋の手ほどき」)の主演により果たそうと考えていました。しかしそれが叶わず、その代案として、アステアとの競演を持ちかけられ、オードリーは即決したのでした(当初は本作の主役はシド・チャリシーで予定されていた)。

この作品におけるオードリーの出演料は15万ドル。さらにパリの一流ホテルでの滞在費用と、撮影に使用したジバンシィの衣装を貰い受ける条件での出演となりました。

オードリーは、本作においてミュージカルシーンは全て自身で歌っています。オードリーの二本目のカラー作品である本作により、彼女は永遠のファッション・アイコンになりました。この作品を見て、ラルフ・ローレン、マイケル・コース、マーク・ジェイコブス、シンシア・ローリーをはじめとするアメリカのファッション・デザイナーが、ファッション業界に憧れるようになったのでした。

作中では使用されなかったジバンシィ。

こちらも同じく作中で使用されなかったジバンシィ。

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ジョー・ストックトンのファッション14

ブルーサテン・マント
  • デザイン:ユベール・ド・ジバンシィ
  • エメラルドブルーのサテン・マント
  • 同色のロンググローブ





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胸の谷間の重要性を否定したドレス

麗しのサブリナ』を彷彿させるイブニングドレスです。

オードリーの首のラインの美しさ。

あの娘はたったひとりで、豊かな胸を過去のものにしてしまった。

ビリー・ワイルダー

オードリー・ヘプバーンのフォトの中でもアイコニックな写真が、上にある一番目の写真です。そして、このドレスは、本編においては僅かな出番しかありませんが、ジバンシィを着たオードリーのイメージ・フォトの典型の一つとなりました。

バレリーナのような筋肉質な首からデコルテのラインを剥き出しにした、それでいて胸の谷間で女性美を示すわけではないというオードリーのスタイルがよく出ているドレスです。

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ジョー・ストックトンのファッション15

リトルホワイトドレス
  • デザイン:ユベール・ド・ジバンシィ
  • 白のストラップレスAラインドレス。フレンチレース、ダークグレイのフラワー柄、バックパネル
  • 同柄の白のフレンチレースのショール
  • グレーサテンパンプス。レネ・マンシーニ、フロントにボウ

透き通るようなこのストールとの絶妙な組み合わせ。

ウエストの細さが引き立つシルエット。




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マギー・プレスコットのファッション7

レッドスカートスーツ
  • デザイン:イーディス・ヘッド
  • レッドスカートスーツ、セーラーカラー
  • 立ち襟ホワイトブラウス
  • レッドカマーバンド
  • ブローチ
  • パールイヤリング
  • レッドピルボックスハット
  • レッドヒールサンダル
  • ホワイトグローブ



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マギー・プレスコットのファッション8

ブルーシャツ×ベージュスカート
  • デザイン:イーディス・ヘッド
  • ブルーのシルクブラウス
  • ブルーのスカーフ
  • ベージュのペンシルスカート
  • 腰にブローチ
  • パールイヤリング
  • ホワイトピルボックスハット



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マギー・プレスコットのファッション9

ビートニクルック
  • デザイン:イーディス・ヘッド
  • ブラックタートルネック
  • レッドベスト
  • ブラックのペンシルスカート
  • パールイヤリング
  • ブラックベレー帽
  • Tストラップブラックパンプス

ケイ・トンプソン扮する編集長のファッションは、全編においてかなりモードです。そして、現代においても引用できるエスプリがあります。

しかし、オールブラックに赤のベストのアンサンブルが似合う人もなかなかいないでしょう。個性とは、この人のスタイリングを他人がしても似合わないだろうと思わせる人に宿るものなのです。



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ヴェラム・イセッタ




作中、アステアとトンプソンを乗せる車として、とても興味深い車が登場します。1953年から55年にかけてイタリアで発売されたミニカー、イソ・イセッタのフランスのライセンス車であるヴェラム・イセッタです。

乗り降りがフロントからという実に変わった構造の車で、冷蔵庫のようにオープンするドアという奇想天外なスタイルにより当時話題になりました。

別名「ヨーグルト・ポット」「バブル・カー」とも呼ばれ、まさに、人類史上初のファッション業界を描いた映画に相応しいモード・カーでした(2017年秋復刻版が発売されました)。

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ジョー・ストックトンのファッション16

ブラックドレス
  • デザイン:ユベール・ド・ジバンシィ
  • リトルブラックドレス
  • 白のシフォンストール
  • ブラック・ベルベットロンググローブ
  • 左肩にヒトデブローチ
  • ホワイトトーク帽(フェズ)
  • ブラックパンプス



リチャード・アヴェドンとポージングを確認しているオードリー。



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ジョー・ストックトンのファッション17

トラベルスーツ
  • デザイン:ユベール・ド・ジバンシィ
  • トラベルスーツ。ボックスシルエットジャケット。3/4スリーブ。ペンシルスカート
  • ローヒールパンプス
  • 2ライン・ストローボーラーハット
  • グローブ
  • バンブー・アンブレラ








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ジョー・ストックトンのファッション18

黄水仙ルック
  • デザイン:ユベール・ド・ジバンシィ
  • イエローサテンイブニングドレス。バックは深く、ヒップラインにトレーン
  • イエローサテンパンプス
  • ホワイト・ロンググローブ
  • ストール

一瞬しか登場しないジバンシィドレスからも目が離せません。

イエローサテンの肩ストラップ仕立てです。

作品データ

作品名:パリの恋人 Funny Face (1957)
監督:スタンリー・ドーネン
衣装:ユベール・ド・ジバンシィ/イーディス・ヘッド
出演者:オードリー・ヘプバーン/フレッド・アステア/ケイ・トンプソン/ドヴィマ