エル アッタリーン
原名:El Attarine
種類:オード・パルファム
ブランド:セルジュ・ルタンス
調香師:クリストファー・シェルドレイク
発表年:2008年
対象性別:ユニセックス
価格:不明
ルタンス、究極のアラブの香り
パレ・ロワイヤル本店限定の香りとして2008年に発売された「エル アッタリーン」の「アッタリーン」とはアラビア語で「スパイス貿易商」の意味であり、「甘い香り」という意味もあります。
この香りは、〝太陽〟をテーマにした香りです。そして、ルタンスにとっての究極のアラブの香りでもあります。
モロッコの歴史都市フェズにある世界で最も美しい神学校のひとつとされるアッタリーン・マドラサ(1325年創立)がこの香りのインスピレーションの源でした。
この香りの調香はクリストファー・シェルドレイクなのですが、ピエール・ブルドンによるディオールの「ドルチェ ヴィータ」の影響を色濃く感じます。
砂糖漬けされたドライフルーツとクミンのブレンドからはじまり(濃度の薄いフェニル酢酸により蜂蜜の気配も存在する)、すぐにヴァイオレットと(メープルシロップのような)イモーテルも加わり、この香りの奥深くからムスクとシダーウッドの気配を感じることが出来ます。
セルジュ・ルタンスの広報の文章においては、サフランとムスクが、クミンを導き出す!と書いているのですが、この香りからサフランを感じさせる部分はありません。
ルカ・トゥリンは『世界香水ガイド』で、「エル アッタリーン」を「アプリコット・ウッド」と呼び、「2005年以降、彼の香水はますます力強く重厚になり、何にも替えがたい個性あふれる香りを生み出している。常に目標を高く掲げているから、時には駄作(ミエル ドゥ ボワとか)もあるが、傑作も多い(サラセンなど)。」
「アラブ世界の香りに傾倒していることでも知られ、このエル アッタリーンもイスラムの有名な神学校の名に由来するとか。その香りは、さしずめ超濃厚な砂糖菓子。傑作「ラ ミール」の中心に砂糖漬けアプリコットを置いてパワーアップした感じだ。」「一方の端にアルデハイド、もう一方には憂いを帯びたウッドを施している。」と3つ星(5段階評価)の評価をつけています。
香水データ
香水名:エル アッタリーン
原名:El Attarine
種類:オード・パルファム
ブランド:セルジュ・ルタンス
調香師:クリストファー・シェルドレイク
発表年:2008年
対象性別:ユニセックス
価格:不明
シングルノート:イモーテル、クミン、蜂蜜、オレンジ・ブロッサム、ヴァイオレット、サンダルウッド、アトラス産シダーウッド