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クリスチャン・ディオール

【ディオール】ベル ドゥ ジュール(フランソワ・ドゥマシー)

クリスチャン・ディオール
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ベル ドゥ ジュール

原名:Belle de Jour
種類:オード・パルファム
ブランド:クリスチャン・ディオール
調香師:フランソワ・ドゥマシー
発表年:2018年
対象性別:ユニセックス
価格:40ml/13,200円、125ml/30,250円、250ml/42,900円

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夫ではなく、他人の男によって、女を咲かせたくなる〝背徳の甘い香り〟

©Christian Dior

©Christian Dior

『昼顔』のカトリーヌ・ドヌーヴ

ディオールの「ラ コレクシオン プリヴェ クリスチャン ディオール」は、2004年に「コローニュ ブランシュ」「オー ノワール」「ボア ダルジャン」という3種類の香りからはじまりました。そして、2009年に「アンブル ニュイ」が発売され2017年までコンスタントに新作がリリースされていました。

このコレクションが、2018年に「メゾン クリスチャン ディオール」として一新されました。そして、新作のうちのひとつとして「ベル ドゥ ジュール」が発売されました。〝ベル ドゥ ジュール〟とは、フランス語で〝昼顔〟の意味です。

この香りは、カトリーヌ・ドヌーヴが主演した1967年の名作『昼顔』をイメージした香りです。さらには〝思わせぶりなウインク〟〝奪われたキス〟という意味も香りに託されています。ディオールの初代専属調香師フランソワ・ドゥマシーにより調香されました。

30代になると女は、肉体の衰えを否応なしに感じてしまうもの。どれだけのお金をアンチエイジングに注ぎ込もうとも、それは勝利なき戦いであることを誰よりも自分自身が知っているのです。しかし、ただひとつ、そんな自分の肉体の衰えを乗り越えさせてくれるものが存在することに、神の啓示の如く気づかされる瞬間があります。

それは女盛りのうちに、背徳の波に身をゆだねてみるということです。

夫と子供がいて、何不自由ない日常の中で、再び仕事に出るようになり、今まさに女としての盛りを迎えている自分に夢中になる他人の男を求めてしまう本能。それは30代から40代の女性にだけ許される《背徳の特権》なのです。そんな特権に身をゆだねる瞬間を香りにしたのがこの「ベル ドゥ ジュール」なのです。

背徳の果実は常に甘く、苦い後味を含むもの。しかし、一度その果実を味わった女性は、二度とその味を忘れることが出来ない。こうして、女性は最高潮を迎えるのです。女を咲かせてくれるのは、常に、自分の夫ではなく、他人の男であるという真実を捉えた香りです。

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あなたがその手で皮を剥いてあげるのです。

©Christian Dior

©Christian Dior

カトリーヌ・ドヌーヴ

デザートのようにジューシーなペアーノート(洋ナシの香り)が大好きです。ローズとほんのり香るウッディの傍で、ミステリアスな表情でそこに佇んでいます。「ベル ドゥ ジュール」には、食べたくなるほどに、おいしい女性のような、淫らでセクシーで官能的な魅力があります。

フランソワ・ドゥマシー

夫の前で、あなたの素肌の上でバラが花を咲かせなくなったとき、あなたは、他人の男の前で、素肌の上でバラが花を咲かせることが出来るかどうかを試したくなります。絶対に、壊したくない大切な家庭があるからこそ、秘密の花園に足を踏み入れたくなるもの。

一歩踏み入れる瞬間に、脳髄に電流が走るほどの〝炎の如く燃える背徳の衝動〟を感じたいという願望が日に日に高まるのです。

そんな〝魔の刻〟へと身も心も導く、あなたがその手で皮を剥いたばかりの未熟な洋ナシから搾り出した液体を全身で受け止めていくような感覚からこの香りははじまります。さあ、その白魚のような指についた液体を喜んで舐めましょう。

そんな搾り立ての(桃のような)洋ナシにとって、官能的なローズが、まるであなたの肉体から立ち上ったかのように、香りを広がらせてゆくのです。それはほんの一瞬、ムスクが素肌の上を駆け巡ることによって達成される、愛の伝道師フランソワによる実に狡猾な戦略により生み出されたものです。

本来は香りを吹きかけると、空気から全身へと満ち広がっていく香りの流れを感じるのですが、この香りに関しては、巧みなムスク(恐らくアンブレットシード)×洋ナシの組み合わせにより、空気からは何も感じさせず、洋ナシのシャーベットが素肌の上で溶け、パウダリーなローズとひとまとめになり、肉体の奥深くから生み出されたような艶かしい匂いに満たされていく、そんな錯覚を覚えさせるのです。

それはまるで、あの物語の主人公のように、開けてはならない女性の本能の扉を開いてしまったかのような〝甘い背徳を、ゲームのように楽しむ〟大人の女のための『香りのパンドラの箱』です。

真の意味で、秘密の香りと言えます。秘密の企みを果たすために、最高の共犯者になってくれる〝地上でもっとも悪徳な行為さえも淑女のように行う〟ための〝華麗なる官能の世界の扉を開く鍵〟とも言えます。

まさにモリエールの名言であり『ナイル殺人事件』でポワロが決め台詞として言っていた「女性の一大野心とは、男性を彼女の愛の奴隷にすることです」という言葉こそ相応しい、抗えない魅力を味方につける香りです。

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香水データ

香水名:ベル ドゥ ジュール
原名:Belle de Jour
種類:オード・パルファム
ブランド:クリスチャン・ディオール
調香師:フランソワ・ドゥマシー
発表年:2018年
対象性別:ユニセックス
価格:40ml/13,200円、125ml/30,250円、250ml/42,900円


シングルノート:洋ナシ、ホワイトピーチ、ウッディノート、ローズ