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クリスチャン・ディオール

【ディオール】ミス ディオール<2017年版>(フランソワ・ドゥマシー)

クリスチャン・ディオール
©DIORBEAUTY
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ミス ディオール<2017年版>

原名:Miss Dior Eau de Parfum 2017
種類:オード・パルファム
ブランド:クリスチャン・ディオール
調香師:フランソワ・ドゥマシー
発表年:2017年
対象性別:女性
価格:30ml/8,880円、50ml/13,200円

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極めて厳格に、〝愛のためだけに〟存在する香り

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要するに、パチョリを減らし、フレッシュなグリーンノートを増やし、クラシックなスイート・オレンジと、より官能的なブラッド・オレンジという2種類の強いオレンジの香りが加わったということだ。また、1947年当時には入手できなかった分子を70年後に使用する機会にもなった。

愛のため? 何をしても構わない。不可能なことに挑戦し、あらゆる限界を押し広げる。ミス・ディオールのように!

フランソワ・ドゥマシー(以下すべての引用は彼の御言葉)

ミス ディオール オードゥ パルファンという名のフレグランスは、4種類存在します。1947年版(オリジナル)と2012年版、そして、この2017年版と最新の2021年版です。

2017年版は、「愛のために存在するミス・ディオール、愛のために存在するディオール、そして、あなたは?愛のために何をするの?」というナタリー・ポートマンの問いかけと共に、2017年9月1日に世界同時発売されました。

グラース産のメイローズとダマスクローズのローズブーケが織り成すフローラルシプレの香りは、ディオールの初代専属調香師フランソワ・ドゥマシーにより調香されました。

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ナタリー・ポートマンの圧倒的な存在感

私は、既存のフレグランスを作り直すのも、新しく始めるのもどちらも好きです。特に有名なフレグランスを進化させたりすることは、制約の中で仕事をすることを意味するので、難しいかもしれません。しかし、知的な観点からは、それは挑戦であり興味深いものです。

一方、新しい枠組みがあり、コンセプトの観点から完全に自由になれるのであれば、それははるかに満足のいくものですが、迷子になる可能性もあり、難しいことでもあります。

パリとロサンゼルスで撮影されたキャンペーン・フィルムが示すように、(21世紀のオードリー・ヘプバーンとも言える)ナタリー・ポートマンの圧倒的な存在感が、「ミス ディオール」のブランディングに効果的であり、実際の香り以上に、魅力的な香りに感じさせてくれます。

キャンペーン・フィルムにおいて、Sia(シーア)が歌う「シャンデリア」が流れる中、ナタリーが、愛の証明として、高い橋から海に飛び込んだり、ピンクのオープンカーをドリフトしてLOVEと描いたりしています。

つまりは、2011年のジャドールの広告戦略の大成功によって導き出された〝ディオールのマーケティング戦略〟の中、誕生した作品でした。それはまさにディオールというブランドにおいて、〝愛〟という言葉ほど乱発される最小通貨は存在しないということを教えてくれる適例とも言えます。

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〝甘やかされたローズの愛〟を受け止めて!

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ローズの華やかさに一層磨きをかけ、官能的で挑発的な香りを引き出しました。この香りは、ひと目で恋に落ちた時のような心が躍るときめきや花束を捧げるような愛の告白そのものです!

この香りのテーマは、ミス ディオールが〝ローズに愛のすべてをゆだねた〟香りです。2012年版よりもパチョリを減らし、フレッシュなグリーンノートを増やし、二種類のオレンジをベルガモット、レモンといった柑橘とブレンドし、ピンクペッパーのひとつまみで発泡性まで生み出しています。

土の香りをすべて取り除き、花を輝かせることから新しいミス ディオールの調香ははじまりました。

つまりは空のラッパがみんな鳴り響いて、世界中の柑橘類が到来するようにしてこの香りははじまるのです。爽快感を突き抜けたところに、甘くて温かいオレンジの情熱がそこに残ります。さあ、太陽の輝きよりも眩しい「ミス ディオール」が今到来するのです。

すぐに、一瞬の静寂と共に、厳かで軽やかなパチョリの香りが、柑橘の喧騒の先にあるものを指し示してくれます。ただただひたすらに甘やかされたローズが、その甘さと若々しさと華やかさの三重奏を奏でてゆきます。

それはグラース産メイローズとダマスク・ローズ、そして、パリサンダー・ローズウッドによる異色の〝バラの三重奏〟です。更にジャスミン(ヘディオン)の伴奏により、〝究極に甘い愛〟をローズに与えてゆくのです。

ただひたすらロマンティックにカンツォーネを歌うように、世界の果てまでもあなたに届けたい情熱のローズがそこにあるのです。ローズウォーターではなく、ローズブーケの香りです。それはどこかクリーミーでバニリックなマカロンのような余韻さえも感じさせてくれます。

徹底的に〝甘やかされたローズの愛〟をあなたはどこまで受け止めることができるのでしょうか?

特にこの香水は、完璧な女性像を持つマリア・グラツィア・キウリ(2016年7月頃より、ディオールのアーティスティック・ディレクターに)との出会いからインスピレーションを得ました。彼女自身も、そして彼女のファッションも、とても刺激的です。ミス ディオールはクチュールの香水なので、今日のメゾンの新しい女性らしさを反映し、体現する必要があります。

まず、この香水はミス ディオールの枠組みにとどまっているので、まったく違う香水ではないということを申し上げたいと思います。次に、マリアと新しいミス・ディオールについて話し合い、アイデアをもらいました。そこで、ペッパーの代わりにピンク ペッパーを使うことにしました。このようなわずかな違いをすべて足し合わせることで、同じ精神でありながらも違いのあるフレグランスが生まれます。たとえば、ここではマリア・グラツィア・キウリの情熱のように、より現代的で、より楽しく、型にはまらないフレグランスになっています。優雅でありながら、よりきらびやかな気質を備えているのです。

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香水データ

香水名:ミス ディオール<2017年版>
原名:Miss Dior Eau de Parfum 2017
種類:オード・パルファム
ブランド:クリスチャン・ディオール
調香師:フランソワ・ドゥマシー
発表年:2017年
対象性別:女性
価格:30ml/8,880円、50ml/13,200円


トップノート:レモン、マンダリン・オレンジ、ピンク・ペッパー、ブラッド・オレンジ、スウィート・オレンジ、カラブリアン・ベルガモット
ミドルノート:グラース・ローズ、ダマスク・ローズ、ジャスミン・リーフ
ラストノート:パリサンダー・ローズウッド、パチョリ