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カイエデモード香水図鑑を応援する|2025年5月30日~6月1日終日

2025年夏に9年目を迎えるカイエデモード香水図鑑。このたび聖地調査が完了し、5月より東京・横浜・名古屋・大阪・京都・神戸の約100か所の『香水超聖地ガイド』の更新を行っております(6月中に完成予定)。さらに、4月末より、これからの日本の香水業界を動かしていく25人のキーパーソンのインタビュー記事『フレグランス・アイコン・インタビューズ』を公開させて頂いております。

この大いなる活動にあたり、2025年5月30日~6月1日終日にあたりご寄付を募らせて頂きます(エックスのDMが半日不調であったため1日延期させて頂きます)

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【メゾン フランシス クルジャン】コロン プール ル マタン(フランシス・クルジャン)

メゾン・フランシス・クルジャン
メゾン・フランシス・クルジャン
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コロン プール ル マタン

原名:Cologne Pour Le Matin
種類:オーデコロン
ブランド:メゾン・フランシス・クルジャン
調香師:フランシス・クルジャン
発表年:2009年
対象性別:ユニセックス
価格:不明

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サガンの『悲しみよこんにちは』の朝の光の香り

当時新進気鋭の調香師だったフランシス・クルジャンが、2009年にメゾン・フランシス・クルジャンを創業した時に発表した7作品の中に、朝用と夜用のコロンが含まれていました。その朝用のコロンが「コロン プール ル マタン」でした。〝朝のためのコロン〟という意味です。

クルジャンが、フランソワーズ・サガンの著書『悲しみよこんにちは』の第一章の最初の数ページに書かれた、太陽の光が彼女の顔を滑りながらヒロインが目覚める様子からインスピレーションを得た香りです。さらにクルジャン自身が、両親の田舎の家の庭の朝の芝生の上を歩いた思い出から生み出された香りでもあります。

まるでシチリアの大地の上に立ち、太陽の光を全身で浴びながら、完全に熟したレモンを摘み取り、素肌に向けて搾り上げたようなフレッシュな感覚からこの香りははじまります。そこにカラブリア産ベルガモットの肉厚のある苦みも加わり、冷たさと温かさを同時に感じることが出来るシトラスの柔らかな輝きに満たされてゆきます。

そして、すぐに、ホワイトムスクの風に乗り、ハーバルなホワイトタイムと、甘やかに澄み渡るソーピィーなラベンダーとオレンジ・ブロッサムが、心に清らかな安らぎを与えてゆくシダーウッドとひとまとめになり、満ち広がってゆきます。

やがて、ふんわりとさっぱりしたハーブとフローラルの余韻に包み込まれてゆきます。

遅い朝、朝寝坊の喜び、あるいは午後の屋外での昼寝の後、心地よい目覚め。コート・ダジュールで感じる、深い眠りの中で、顔に太陽の光を嗅ぐ瞬間。太陽の光と新鮮な花と緑とコバルトブルーの海と潮風と柑橘のカクテル。

新しい一日の訪れを伝えてくれる、夏の温かさに包まれた芝生や石畳の上を、裸足で歩く、そんな穏やかで贅沢なひとときを素肌に伝えてくれる香りです。

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香水データ

香水名:コロン プール ル マタン
原名:Cologne Pour Le Matin
種類:オーデコロン
ブランド:メゾン・フランシス・クルジャン
調香師:フランシス・クルジャン
発表年:2009年
対象性別:ユニセックス
価格:不明


シングルノート:カラブリア産ベルガモット、プロヴァンス産ラベンダー、モロッコ産タイム、アマルフィ・レモン、チュニジア産オレンジ・フラワー