スイスの入管で着用しているマックイーン・スーツ
トーマス・クラウン・スタイル2 ダークグレーの3ピース
- ダグラス・ヘイワード
- ダークグレーの3ピース、タイトシルエット、細身のラペル、2つボタンジャケット、ラペルのないベスト
- 白のシャツ
- ネイビーのネクタイ
- 黒のシルクのポケットチーフ、パフド
- ペルソールPO714
スティーブ・マックイーンは、プライベートで、イタリアのアイウェア・ブランド「ペルソール」を愛用していました。イタリア語でPer il Sol「太陽のため」を語源とするこのブランドは、1917年、ジョゼッペ・ラッティが飛行機乗りやレーサーのためにスポーツサングラスを作るブランドとして創業されました。
1961年にマルチェロ・マストロヤンニが映画「イタリア風離婚協奏曲」の中でペルソール649を着用し、大流行しました。そして、1962年からアメリカでもペルソールが販売されるようになり、649を折り畳み式に改良した新モデルPO714が本作でマックイーンにより着用され、後にトム・クルーズが『カクテル』(1988)、ダニエル・クレイグが『007 カジノロワイヤル』(2006)で着用する、タイムレス・サングラスとして不動の地位を獲得することになったのでした。
パテック・フィリップの腕時計
トーマス・クラウン・スタイル3 チョークストライプの3ピース
- ダグラス・ヘイワード
- チョークストライプの入ったダークネイビーの3ピース、タイトシルエット、細身のラペル、2つボタンジャケット、ラペルのないベスト
- 白のシャツ
- ダークネイビーのネクタイ
- ダークネイビーにドット柄のシルクのポケットチーフ、パフド
- カルティエのタンク・アメリカン
マックイーンは、スーツを着ることによって〝男っぷり〟が上がっています。それは昨今の日本や韓国のアイドルがスーツを着ているような、一見するとオシャレだが、隠しようもないほどの弱々しさが漂っている〝スーツに着られている感〟などは、微塵も感じさせません。
スーツを着こなしている人に共通する点は、スーツで武装しているという形容こそが、相応しい人のことを指すのです。
メンズ・ファッションのオン・オフの教科書
トーマス・クラウン・スタイル4 ゴルフルック
- ブルーのモックネック・セーター、ネックラインと胸ポケットに黒×白のストライプ
- グレーのトラウザー、ブルーのオーバーチェック、ベルトなしのサイドアジャスター付き
- ブラウンスエードのローファー
『大脱走』(1963)のヒルツのスウェットシャツもそうなのですが、ペルソールのブルーレンズといい、オープニングのブルーシャツといい、このゴルフ・ウェアも含めて、マックイーンほどファッションにおけるブルーの生かし方が上手い俳優は存在しないでしょう。