プワゾン ガール オードゥトワレ
原名：Poison Girl Eau de Toilette
種類：オード・トワレ
ブランド：クリスチャン・ディオール
調香師：フランソワ・ドゥマシー
発表年：2017年
対象性別：女性
価格：30ml／9,240円、50ml／14,520円
公式ホームページ：ディオール
キミの若さが毒に勝てるか試してみないか？
©DIORBEAUTY
©DIORBEAUTY
「プワゾン ガール オードゥトワレ」はホット－コールドの二元性をめぐって調香しました。誘惑の駆け引きは、柑橘系のヘッドノートに〝虚をつかれ〟、濃密な香りが広がるフローラルなハートノートをバニラとトンカビーンが包み込んでゆきます。
フランソワ・ドゥマシー
1985年に世界中にセンセーションを与え、ディオール帝国の復活の狼煙となった「プワゾン」から9年後の1994年に第二弾となる〝やさしい悪魔〟「タンドゥル プワゾン」が発売されました。そしてその4年後の1998年に発売された〝第三の毒〟それが〝眠りを誘う毒〟「ヒプノティック プワゾン」でした。
さらに6年の歳月を経て、2004年に発売された〝第四の毒〟が「ピュア プワゾン」でした。そして2007年に第五弾として「ミッドナイト プワゾン」が発売され、2016年2月（日本上陸は同年6月3日）に第六弾となる〝ミレニアム世代のためのプワゾン〟「プワゾン ガール」（EDP）が発売されたのでした。
翌2017年1月に「プワゾン ガール オードゥトワレ」が発売されました。実際のところ、二つの香りは全く違うものでした。
クールなフローズンオレンジの〝リフレッシュ効果〟と、グラース・ローズの〝癒し効果〟、ネロリの〝スパークリング効果〟の3つの効果が組み合わせるという斬新な調香が生み出す、甘く官能的な香りは、ディオールの初代専属調香師フランソワ・ドゥマシーにより調香されました。
日本ではオンラインとハウス オブ ディオール ビューティー表参道とGINZA SIX店でのみ販売されています。
さあ、ディオールの地雷原へようこそ。
©DIORBEAUTY
©DIORBEAUTY
〝毒少女＝悪魔のように美しい魔性の少女〟が、花の都に憧れて飛んできました一羽鳥の如く、ネオンの下に彷徨いこんだ〝流れ流れて渡り鳥少女〟。この香りほど、現在の日本の毒を燻り出している香りはないといっても過言ではないでしょう。
ひんやりと冷たくジューシーなオレンジシャーベット（シチリア産スウィートオレンジ）と温かいオレンジ＆レモンパウンドケーキ（カラブリア産ビターオレンジ）を同時に感じることが出来る甘酸っぱくてほろ苦い、大都会で内心おどおどしながら、夢のように美しいクールビューティを装い、たくさんの過ちを繰り返し、人知れず涙を流す、クール＆ウォームな香りからはじまります。
すぐにほんのりスパイシーで蜂蜜のように甘美なグラース・ローズ（メイローズ）と神秘的に華やかなダマスク・ローズが、若々しくフレッシュに弾けるネロリに導かれながら、ほろ苦さを駆逐し、まったりと甘い情熱の嵐を広がらせてゆくのです。
やがて、再びパワーを補充した毒少女は、トンカビーンとバニラキャラメルにより、ほろ苦い甘さを蘇えらせ、じらすようにねっとりと白い指を絡みつかせるように、〝スイートなオレンジシャーベットとバニラキャラメルアイスクリームがコンボされたクールビューティ〟へと再武装してゆきます。
とても甘いこの香りのユニークな点は、オリジナルのビターアーモンドパウダー感は失われ、温かくムンムンした甘さではなく、クールでツンとした甘さの中に、情熱の赤いバラを感じさせるところにあります。さんざん大都会で〝毒男子〟に痛い目に合わされてきた10代から20代の女性のための〝HP回復の水〟。
ディオールのレディ・ディオールやブックトートと同じく、ブランドロゴ・ミックス・スタイルと派手なメイクアップと組み合わせたなら〝甘くて安っぽい本物の毒〟になってしまいかねない、ディオールの地雷原に踏み込んでしまうことになります。でもそういった〝本物の毒〟になってしまいかねないところも、〝毒男子ホイホイ〟であることも含めてこの香りの魅力といえます。
若くて美しい少女たちは、危険な甘い罠に飛び込むことを恐れないものなのです。だからこそこの香りの中から立ち上るほろ苦さは、心の果てにまで染み込んでくるのです。
香水データ
香水名：プワゾン ガール オードゥトワレ
原名：Poison Girl Eau de Toilette
種類：オード・トワレ
ブランド：クリスチャン・ディオール
調香師：フランソワ・ドゥマシー
発表年：2017年
対象性別：女性
価格：30ml／9,240円、50ml／14,520円
公式ホームページ：ディオール
トップノート：シチリア産フロストオレンジ、カラブリア産ビターオレンジ、レモン
ミドルノート：グラース・ローズ、ネロリ、ダマスク・ローズ、オレンジ・ブロッサム
ラストノート：ベネズエラ産トンカビーン、バニラ、カシュメラン、ヘリオトロープ、キャラメル