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【ゲラン】パチュリ パリ(デルフィーヌ・ジェルク)

ゲラン
©GUERLAIN
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パチュリ パリ

原名:Patchouli Paris
種類:オード・パルファム
ブランド:ゲラン
調香師:デルフィーヌ・ジェルク
発表年:2024年
対象性別:ユニセックス
価格:100ml/49,500円、200ml/70,290円
公式ホームページ:ゲラン

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パリの夜を、情熱の赤いパチョリで染めていく。

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「パチュリ パリ」を色に例えるなら、パリの夜を染める高揚感と芸術性に満ちたまばゆい赤でしょう。

類まれな素晴らしい魅力がありながら、扱いが難しい素材でもあるパチョリ。なぜならその美しさはすべて短所にもなり得るからです。それは、樟脳のようなニュアンスから始まり、ウッディでアーシーなアクセントを与える香り。この独特な雰囲気が人々の心を惑わせ、虜にさせるのです。

デルフィーヌ・ジェルク

2005年、パリ・シャンゼリゼ通り68番地のゲラン本店のリニューアルオープンを記念して発売された「ラール エ ラ マティエール(芸術と貴重なる生の素材)」コレクション。

この〝世界で最も貴重な原料を使ってゲランのパッションを表現して欲しい〟というコンセプトにより生み出されるコレクションの最新作として、2024年9月1日に「パチュリ パリ」が発売されました。

幻惑的で高揚感あふれる〝パリの夜〟のムードを、センシュアルなパチョリで表現した香りとして、ゲラン帝国の香料確保のため世界中を飛び回っている五代目専属調香師ティエリー・ワッサーの代わりに、新作の調香を担当するようになったデルフィーヌ・ジェルクにより調香されました。

全ての「ラール エ ラ マティエール」の香りは、ある貴重な1つの素材に絞り、それをいまだかつてない芸術的な側面から、新たな光を当て、素材の深みやコントラストを強調することにより生み出されています。今回は〝パチョリ〟です。

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パリの日は燃えているか!あなたがショーの主役になる香り

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「パチュリ パリ」で、私はパリの夜の魂をとらえたかったのです。アルデハイドとムスクのフレッシュでいきいきとしたスリルの中で赤く鼓動するセーヌ川の情景を表現しました。

パウダリーでウッディなアイリスのシラージュでは、お祭りの夜に活気に満ちたストリートの空気感を描いています。音楽と自由で目がくらむパリ。

そしてパチュリとバニラのオーバードーズがセンシュアルな質感、互いを求める視線や引き寄せられる肌を想像させます。まさにパリの夜をボトルに閉じ込めているのです。

デルフィーヌ・ジェルク

夜のパリの舗道、ネオンを反射して脈打つセーヌ河沿いを、サングラスを付けた女性がトレンチコートにピンヒールを履いて、コツコツと音を立てながら歩いているエレガントな、それでいて人目を避けるような情景からこの香りははじまります。

ほんの一瞬、赤い街灯が彼女の顔を照らした瞬間、彼女のメイクアップは完璧であることを教えてくれるように、アルデハイドのフラッシュな煌めきとパウダリーで滑らかなアイリスが混じり合った、柔らかく泡立つソーピィーなシャンパンのような香りが広がります。

すぐにパリの舗道と夜風と猥雑さを連想させるパチョリが加わってゆきます。そして、ピガールへと到達した彼女は、薄暗いひとつの建物の裏口に吸い込まれていくように消えてゆきます。ダークチョコレートのようなコクのあるパチョリに満たされてゆきます。

やがて、舞台の照明は、真紅のライティングで満たされてゆきます。めくるめくパチョリのショータイムのはじまりです。と同時に、先程の女性が、裸に近い姿で、緋色のドーランをつけ、絶世を誇る肉体の悪魔を解き放つように、アンバーグリスとバニラチンキのスモーキースパイシーな甘辛さをパチョリとひとまとめにし、うっとりするようなセンシュアルな温かさで包み込んでくれるのです。

パリジェンヌのエレガンスを体現するような、情熱の赤いパチョリを全身で受け止めていく香りです。

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香水データ

香水名:パチュリ パリ
原名:Patchouli Paris
種類:オード・パルファム
ブランド:ゲラン
調香師:デルフィーヌ・ジェルク
発表年:2024年
対象性別:ユニセックス
価格:100ml/49,500円、200ml/70,290円
公式ホームページ:ゲラン


トップノート:アルデハイド
ミドルノート:アイリス
ラストノート:パチョリ、アンバーグリス、バニラ