ウード ヌード
原名：Oud Nude
種類：オード・パルファム
ブランド：ゲラン
調香師：デルフィーヌ・ジェルク
発表年：2022年
対象性別：女性
価格：100ml／46,200円、200ml／66,000円
公式ホームページ：ゲラン
ゲラン帝国の三連星・ステルスウード
©GUERLAIN
3つのウードの香りの中で一番好きなのは「ウード ヌード」です。包み込むようなバニラ・サンダルウッドで、とても官能的な香りです。ピンクベージュのカメオのような、リッチで丸みのある香りです。私にとってのセカンド・スキンのようです。
デルフィーヌ・ジェルク
2005年、パリ・シャンゼリゼ通り68番地のゲラン本店のリニューアルオープンを記念して発売された「ラール エ ラ マティエール（芸術と貴重なる生の素材）」コレクション。
この〝世界で最も貴重な原料を使ってゲランのパッションを表現して欲しい〟というコンセプトにより生み出されるコレクションは2021年9月1日に、二つの新作「サンタル パオロッサ」と「ローズ シェリー」と共に、リニューアルされました。
ボトル・デザインは一新され、「究極のゲラン帝国の香りのコレクション」としての明確なる位置づけを世に示すことにしたのでした。
そして、リニューアル一周年を記念して2022年9月7日より発表されたのが、ウードの三作品【三連星】です。そのうちのひとつ「ウード ヌード」は、ゲラン帝国の香料確保に世界中を飛び回っている五代目専属調香師ティエリー・ワッサーの代わりに、新作の調香を担当する頻度が高くなっているデルフィーヌ・ジェルクにより調香されました。
全ての「ラール エ ラ マティエール」の香りのコンセプトは、ある貴重な1つの素材に絞り、それをいまだかつてない芸術的な側面から、新たな光を当て、素材の深みやコントラストを強調することにより生み出されています。
限りなく透明に近いウード＝優しさで包み込むウード
『ポガニー嬢 バージョン1』1913年
『接吻』1907-10年
コンスタンティン・ブランクーシ
私はこの香りを、身体と美しい曲線、素肌の官能的な香りに満ちた、ファンタジーの物語のように創作しました。
デルフィーヌ・ジェルク
「この香りを色にたとえるなら、コンスタンティン・ブランクーシの作品に見られるシンプルで質素なヌードな色調です。彼の作品が波打つ木目を芸術へと昇華させたように、この香りは、抽象的でミニマルでありながら、深く官能的なウードを表現しています。」と答えるデルフィーヌは、漆黒のウードに光を与え、柔らかな素肌に手を滑らせるような感触を生み出していったのでした。
〝限りなく透明に近いウード＝優しさで包み込むウード〟の誕生です。漆黒のウードと純白のホワイトアーモンドが生み出すコントラストではなく、真逆の世界が、ひとつになり肌の上に生み出される新しき世界を祝福する香りです。
陶然と素肌の味をむさぼるようにゆっとりと広がってゆくホワイトアーモンドのパウダリーな甘さが、官能の果てに生み出された汗のようなクミンによって、スモーキーなウードとひとつになったとき、素肌に温もりと洗練が生み出されてゆきます。
すぐに、（口紅のような）ラズベリーの気品あふれる甘やかさとシダーウッドの涼やかさが白い肌に、ヌーディーな色味を与えてゆきます。やがて素肌はローズに抱擁され、シナモン、ナツメグ、サフランのスパイスシャワーを浴び、熟した肌が官能的に匂い立ちます。
そして、クリーミーなサンダルウッドとレザリーでスパイシーなマダガスカル産のバニラチンキにたっぷりと愛されたウードは、あでやかに露をしたたらせ、玉なす肌と同化してゆくのです。
香水データ
香水名：ウード ヌード
原名：Oud Nude
種類：オード・パルファム
ブランド：ゲラン
調香師：デルフィーヌ・ジェルク
発表年：2022年
対象性別：女性
価格：100ml／46,200円、200ml／66,000円
公式ホームページ：ゲラン
トップノート：バニラ、アーモンド、ラズベリー、アガーウッド（ウード）、サンダルウッド、アトラスシダー、ローズ、クミン