ロードゥパイユ|クロード・モネの『積みわら』の連作の世界が素肌に広がる。

セルジュ・ルタンス
セルジュ・ルタンス
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ロードゥパイユ

原名:L’Eau de Paille
種類:オード・パルファム
ブランド:セルジュ・ルタンス
調香師:クリストファー・シェルドレイク
発表年:2016年
対象性別:ユニセックス
価格:50ml/8,800円、100ml/14,300円

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セルジュ ルタンスの水の香り・第四章は「麦わらの水」

©Serge Lutens

彼の髪に絡みついた茎のことは覚えているが、その色も覚えている。それはブロンドだった。彼の香りは、濡れるのが苦手な人のための、ドライなオーデコロンだった。

セルジュ・ルタンス公式サイトより

2010年2月(日本発売は同年4月から)に、セルジュ・ルタンスのラインナップの中で最も安いエントリー・プライスのコレクションとして「ルタンスの水(ロー)」コレクションの展開が開始されました。

その第四章の香りとして2016年4月21日に発売されたのが「ロードゥパイユ(麦わらの水)」でした。1954年の夏の日に、フランスの田園地帯で干し草の収穫を見ていた少年時代の記憶を手掛かりに、燦々と輝く太陽の下で黄金色に輝いていく情景をイメージした香りとしてクリストファー・シェルドレイクにより調香されました。

2019年5月21日に、この香りは新しいコレクション「コレクションポリテス」に組み込まれたのですが、2022年頃にコレクションは終了し、この香りも廃盤となりました。

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クロード・モネの『積みわら』の連作の世界が素肌に広がる。

『積みわら』クロード・モネ、1890年₋1891年

印象派の絵画の世界をボトルに封印したかのようなこの香りは、1890年から1891年にかけて、クロード・モネがフランス・ノルマンディー地方のジヴェルニーで、干し草の山=『積みわら』の連作を、時刻、季節、天候などの自然の要因の変化を、多くの描きかけのキャンバスを手押し車に積んで、同時に描き分けていったその空気感を投影した、ブルー系のかなりメンズ寄りの香りです。

太陽の淡い輝きのような、トンカビーンの甘い閃光を中心に、抽象的なフルーツのシャープなみずみずしさとインセンスのスモーキー感がひとまとめになっていく、シュワッと静かに弾けるハーモニーから〝麦わらの水〟ははじまります。

すぐに草原の輝きのようなベチバーと仄かなラベンダーが広がり、ほんのりスパイシーかつ甘い、ほのぼのと牧歌的にフレッシュなフゼア(ソーピィーな)の余韻に満たされてゆきます。

麦的な穀物の芳醇な香りを感じることは出来ませんが、モネの描いた『積みわら』のような、フレッシュでありながらフレッシュではなく、甘いようで甘くなく、とても自然な柔らかい光に包まれていくような気分に浸ることが出来るでしょう。

ルカ・トゥリンは『世界香水ガイド』で、「ウッディ・フルーティ」と呼び、「退屈でどうしようもない」と2つ星(5段階評価)の評価をつけています。

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香水データ

香水名:ロードゥパイユ
原名:L’Eau de Paille
種類:オード・パルファム
ブランド:セルジュ・ルタンス
調香師:クリストファー・シェルドレイク
発表年:2016年
対象性別:ユニセックス
価格:50ml/8,800円、100ml/14,300円


シングルノート:干し草、ベチバー、インセンス