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クリスチャン・ディオール

【ディオール】エスカル オー マルケサス(フランソワ・ドゥマシー)

クリスチャン・ディオール
©DIORBEAUTY
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エスカル オー マルケサス

原名:Escale aux Marquises
種類:オード・トワレ
ブランド:クリスチャン・ディオール
調香師:フランソワ・ドゥマシー
発表年:2010年
対象性別:ユニセックス
価格:75ml/8,925円、125ml/12,000円

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南海の〝死の島〟の香り



2003年よりエルメスから『庭園のフレグランス』という名の、エルメスの旅シリーズがスタートしました。このコレクションに触発されたクリスチャン・ディオールが、2008年に生み出したのが、世界中の寄港地(エスカル)へと誘う香りのクリーズ・コレクション『エスカル ドゥ ディオール』でした。

最終的に2012年までに全4作品発売されたうちの第三弾の香りが2010年6月に発売された「エスカル オー マルケサス」でした。ディオールの初代専属調香師フランソワ・ドゥマシーにより調香されました。

フランス領ポリネシアのマルケサス諸島(マルキーズ諸島、12の島々から成り、うち6つの島は無人島。ポール・ゴーギャンはこの地で死去した)をテーマにした香りです。

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ティアレフラワーが生み出す白昼夢の香り

©DIORBEAUTY

ポール・ゴーギャン(1848-1903)が、マルケサス諸島を訪れたとき、彼はかの地がフランス人が持ち込んだ結核により、8万人いた人口が、4000人にまで減少してしまっていた死の島であることを知りませんでした。そんな死の島をテーマにしたこの香りは、甘酸っぱいアマルフィ・レモンとジューシーなブラッド・オレンジがピンクペッパーによりピリリと弾き出されるようにしてはじまります。

すぐにキラキラと流れる水のようなジンジャーと共に、カルダモン、ペッパーも注ぎ込まれてゆきます。そして、クリーミーなティアレ・フラワーが様々なスパイス(特にジンジャー)と結びつき、エキゾチックに甘い花びらをゆるりと豊満に開花させてゆきます。

やがてティアレ・フラワーはほのかなスパイスとジンジャー、そして、バニラとベンゾインとひとまとめになり、うっとりと白昼夢のような温かくも甘い余韻を満ち広がらせてくれます。

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香水データ

香水名:エスカル オー マルケサス
原名:Escale aux Marquises
種類:オード・トワレ
ブランド:クリスチャン・ディオール
調香師:フランソワ・ドゥマシー
発表年:2010年
対象性別:ユニセックス
価格:75ml/8,925円、125ml/12,000円


トップノート:ブラッドオレンジ、ピンクペッパー、カルダモン、ペッパー、アマルフィ・レモン、ティアレ・フラワー
ミドルノート:シナモン、ジンジャー、クローブ、ナツメグ、コリアンダー、エレミ・レジン
ラストノート:ベンゾイン、バニラ