ディオール アディクト オー デリス
原名：Dior Addict Eau Delice
種類：オード・トワレ
ブランド：クリスチャン・ディオール
調香師：フランソワ・ドゥマシー
発表年：2013年
対象性別：女性
価格：20ml／5,000円、50ml／8,547円
クランベリーとローズとジャスミンの〝おいしい関係〟
©DIORBEAUTY
©DIORBEAUTY
2002年7月4日、アメリカの独立記念日に合わせて開催された、ディオールの2002年秋冬オートクチュール・コレクションのランウェイは、この上なき期待感に包まれていました。それは1996年からクリエイティブ・ディレクターをつとめていたジョン・ガリアーノが前夜に、「私たちはディオールを解体しました。今こそ再建の時です！失われたグラマラスを取り戻すのです！」という力強い革命宣言のためでした。そして、この時、「ディオール アディクト」の発売が高らかに宣言されたのでした。「ADDICT IT!」と！
しかし、2011年2月末にジョン・ガリアーノがパリのカフェで反ユダヤ的な発言をしたため、3月1日に電撃解雇されたのでした（後任のラフ・シモンズは2012年4月に就任）。
そんな暗雲を晴らさんとばかりに2012年に「ディオール アディクト」はリニューアルされ、「ディオール アディクト オー フレッシュ」と「ディオール アディクト オー センシュアル」と共に、アディクト・コレクションとして発売されました。そして翌2013年6月に「ディオール アディクト オー デリス」が、ディオールの初代専属の調香師フランソワ・ドゥマシーにより調香され、発売されました。
オランダ出身のファッションモデル、ダフィー・グレネヴェルド（1994－）をキャンペーン・モデルに、ブリジット・バルドー主演の『素直な悪女』（1956）をイメージに、サントロペで撮影されたキャンペーン・フィルムが、このフレグランスのコンセプトの全てを示しています。
一度味わうと、虜になってしまうデリシャスなフルーティー・フローラル
©DIORBEAUTY
©DIORBEAUTY
「オー デリス」という名前は、香りの正確なイメージを伝えてくれています。それは一度味わうとわかる〝おいしい〟香水です。
フランソワ・ドゥマシー
〝オーデリス〟のデリスとは、フランス語で〝至福、悦楽、歓喜〟の意味です。サントロペの太陽の下、若さが弾けていたあの日のブリジット・バルドーのような香りを21世紀に届けてくれる、無上の解放感を与えてくれるこの香りはその名のとおり、一度味わうと、虜になってしまうデリシャスなフルーティー・フローラルの香りです。
さあ、私を見て！と言わんばかりの、ヴィクシー・エンジェル系美女が世界中を闊歩していたこの時代にぴったりな、甘酸っぱいクランベリーとチェリーが酔わせるリキュールのように、素肌の上で弾けて、自らのオーラを匂い立たせるような強烈な存在感からはじまります。
まるで露出したカモシカのようなしなやかな美脚を、さらにハイヒールにより、自由奔放なセクシーさを増し増しにしていくように、輝くようなイランイランと官能的なホワイトムスクの〝妖しいマリアージュ〟がすべてをひとまとめに引き伸ばしていきます。
そして、ジャスミンのスペシャルブレンドとローズウォーターの到来です。胸の谷間を強調し、メイクアップもバッチリと決め、さあ、その生き生きとした若さを人工的に強化した魅力によって解き放つのです。はちきれんばかりに熟した果実を抑え込む柔らかいムスキーフローラルのコントラストが、パウダリーなバニラとシダーと遭遇し、デリシャスな余韻で満たしてくれるのです。
ゴージャスという言葉が持て囃された頃の、昼は太陽があなたを照らし、夜にはスポットライトがあなたを照らすように、香りがあなたを照らす光となるフレグランスです。
香水データ
香水名：ディオールアディクトオーデリス
原名：Dior Addict Eau Delice
種類：オード・トワレ
ブランド：クリスチャン・ディオール
調香師：フランソワ・ドゥマシー
発表年：2013年
対象性別：女性
価格：20ml／5,000円、50ml／8,547円
トップノート：クランベリー、ベルガモット、オレンジ、チェリー
ミドルノート：コモロ産イランイラン、エジプト産ジャスミン、インド産ジャスミン、ローズ、ビターアーモンド
ラストノート：ホワイトムスク、シダー、バニラ