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ボンド ガール

コリンヌ・クレリー 『007 ムーンレイカー』4(4ページ)

ボンド ガール
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作品名:007 ムーンレイカー Moonraker(1979)
監督:ルイス・ギルバート
衣装:ジャック・フォントレー
出演者:ロジャー・ムーア/ロイス・チャイルズ/マイケル・ロンズデール/リチャード・キール/コリンヌ・クレリー

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第二のボンドガール=コリンヌ・クレリー

ロイス・チャイルズとロジャー・ムーアとコリンヌ・クレリー。

コリンヌ・クレリーとロジャー・ムーア。

ボンドに使い捨てされる可哀相な役柄でした。

本作『ムーンレイカー』より、ボンドガールが大量に投入されることになりました。そして、ジェームズ・ボンド=ビキニ・スタイルのボンドガールに囲まれたタキシードを着たロジャー・ムーアという70年代後半から80年代にかけてのボンドイメージが定着していくことになりました。

さて、第二のボンドガールの役割で登場するのがコリンヌ・クレリー(1950-)です。彼女は、『O嬢の物語』(1975)の主役として同時代の『エマニエル夫人』のシルビア・クリステル(彼女は本作のコリン役のオーディションを受けていた)と共に、話題になったフランス人女優でした。両作品とも監督はジュスト・ジャカンによるものです。

コリンヌは本作以降のキャリアにおいて、女優として特筆すべき作品には恵まれていません。しかし、この作品における彼女は、ファッショナブルな70年代ショートカール・ヘアが実に印象的でした。

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オープニングのスチュワーデス

主題歌の前のお約束=美女といちゃつき、裏切られるボンド。

なぜプライベートジェットに乗っているのかその理由は明かされない。

トップ・バッターとして登場するボンドガールは、ボンドを裏切るスチュワーデスを演じるモロッコの女優レイラ・シェナです。オープニングに登場する印象に残る役柄なのですが、彼女の運命は、プライベートジェットと共にどうなったのでしょうか?カカオカラーのユニフォームが洗練されています。

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一際目を引くショートブロンド美女

ボンドがドラックスの大豪邸に到着すると、そこにはラジオ体操に励む美男美女の姿があった。

そんな美女の中でも特に目立つのがこのショートブロンドの美女です。

70年代風のレオタードがとてもイイ。

ドラックス・ガールのユニフォーム。

銀河宇宙に美男美女の帝国を作り、地球征服を目指すその男の名をヒューゴ・ドラックスと言う。そして、そんな彼が人類から選抜した美女たちをドラックス・ガールと呼びます(映画の中では、ラジオ体操と共に現れる)。

そんなドラックス・ガールの中でも一際目立っているのが、一人だけショートカットのボーイッシュな女性でした。彼女の名を、ベアトリス・リベール(1956-)と言います。

1975年度ミス・インターナショナル・ベルギーに選出され、パリでファッションモデルとして1984年まで活躍し、出産を機に引退しました。『ムーンレイカー』のドラックス・ガールの面接はパリで多くのファッションモデルを集めて行われました。

製作者のアルバート・R・ブロッコリはショートカットの彼女を選ばなかったのですが、監督のルイス・ギルバートが、彼女を選ばないと私は映画を撮らないと言ったので、面接に受かり、出演することになりました。

1975年度ミス・インターナショナル・ベルギーに。

一人フランスの庭園に佇むアンドロギュヌスなベアトリス。

実に中性的な雰囲気です。


ベアトリス、マイケル・ロンズデールとブランシュ・ラヴェレック(ジョーズの恋人)と共に。

彼女はこの作品の隠しアイコンとも言える圧倒的な存在であり、1970年代後半から80年代前半にかけてのショートカット美少女の原型であり、日本で言うところの「キャッツ・アイ」の来生愛の原型でした。

それにしても、ボンドがヘリコプターでドラックスの大邸宅にやって来る時に、ラジオ体操をしている彼女が、上目遣いでヘリを見上げるシーンの可愛さと言ったら同性でもドキリとさせられるアンドロギュヌス性に満ち溢れています。