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メゾン・マルジェラ

【メゾン マルジェラ】コーヒー ブレイク(ジャック・キャヴァリエ)

メゾン・マルジェラ
©Maison Margiela
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コーヒー ブレイク

原名:Coffee Break
種類:オード・トワレ
ブランド:メゾン マルジェラ
調香師:ジャック・キャヴァリエ
発表年:2019年
対象性別:ユニセックス
価格:30ml/11,880円、100ml/23,540
公式ホームページ:メゾン マルジェラ

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iPhoneと初音ミクが誕生した、2007年のコーヒーブレイクの香り

©Maison Margiela

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メゾン マルジェラの「レプリカ」(Line③)フレグランスの14作目として、2019年に発売された「コーヒー ブレイク」は、ジャック・キャヴァリエにより調香された香りです(日本では2020年2月10日に発売)。ナタリー・ローソンにより調香されたという噂もあります。

それぞれの香りが、人生のさまざまな瞬間を思い出させる、「ある年」の「ある場所」をテーマにした香りになっています。そのうちのひとつ「コーヒー ブレイク」は、2007年の凍るような冬の午後3時のスウェーデン・ ストックホルムのコーヒーショップをイメージした、コーヒーマシンの鈍い音とともに香ばしさが漂う、安らぎのひと時を再現した香りです。

ちなみに2007年という一年は、1月9日に、iPhoneの初代モデルがスティーブ・ジョブズにより発表され、6月29日にアメリカ全土で発売され、スマートフォン時代が到来しました。8月31日には、VOCALOID第一弾として初音ミクが登場し、世界中のあらゆるカルチャーに影響を与える『初音ミク現象』を生み出しました。

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一杯のコーヒーから

©Maison Margiela

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一杯のコーヒーからはじまる直感を尊びながらも、一歩一歩ラベンダーが生み出す自然に肉迫し、やがてはそれとひとつになる香り〝コーヒーブレイク〟は、心の澱みを洗い流してくれる〝香りの一杯のコーヒー〟です。

焙煎したコーヒー豆の香りが、ラベンダー畑の中に満ち広がるようにしてこの香りははじまります。それはまるで円形に刈り取られた土壌に、焙煎マシーンとコーヒーテーブルが設置され、ローストしたアラビア豆に泡立つミルクを注ぎ込んでいくようです。

この一杯のコーヒーにはどこかカフェラテやカプチーノを思わせるクリーミーさがあります。そこに添えられたペイストリーの甘い香りがラベンダーとスペアミントと見事に溶け込み、焦がしキャラメルのような香ばしくも甘いラベンダーの香りを広がらせてゆきます。

大都会の喧騒を離れ、ビルの上階にある緑豊かなモダンなカフェで過ごすひととき、青山の「TWO ROOMS」のテラス席でランチを終え、コーヒーブレイクする至福の瞬間に通じる感情がそこにはあります。

それはまた、ルイ・ヴィトンの香りではジャック・キャヴァリエが表現することが許されない「若さ」「未熟」「未完成」「可能性」といった要素が詰め込まれているとも言えます。〝一杯のコーヒーが生み出す香り〟それは、一人よりも二人で香ると二人の胸の灯りがともる香りなのです。

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香水データ

香水名:コーヒー ブレイク
原名:Coffee Break
種類:オード・トワレ
ブランド:メゾン マルジェラ
調香師:ジャック・キャヴァリエ
発表年:2019年
対象性別:ユニセックス
価格:30ml/11,880円、100ml/23,540
公式ホームページ:メゾン マルジェラ


トップノート:コーヒー、レッドアップル、レモン
ミドルノート:ラベンダー、スペアミント、オレンジフラワー
ラストノート:ミルクムースアコード、サンダルウッド、シダーウッド