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【ブロンディ】コール・ミー|アメリカン・ジゴロ

ブロンディ
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コール・ミー

Call Me ブロンディの唯一無二の代表曲。リチャード・ギアが男娼を演じた『アメリカン・ジゴロ』の主題歌でもあり、ジョルジオ・アルマーニが衣装を担当し、伝説のファッション・モデルローレン・ハットンが出演したこの映画のファッションムービーとしての魅力は全く色褪せない。

2年後には、角川映画『汚れた英雄』の主題歌(ローズマリー・バトラー)で見事にパクられるほどに、当時の日本人にインパクトを与えた爽快な(KISSの曲にも似た)曲の入り方が印象的でした。

プロデューサーのジョルジオ・モロダーは、当初フリートウッド・マックのスティーヴィー・ニックス(70年代のファッション・アイコンの一人)に依頼したのですが契約問題で実現せず、デボラ・ハリーに依頼する流れとなりました。「あなたの色に染めて」「いつでも、どこでも、私に電話ちょうだい」という明らかに高級娼婦=コールガールを連想させる言葉が散りばめられ、デボラ・ハリーの妖艶なイメージを更に引き立てるブロンディのテーマソングがここに誕生したわけです。僅か3時間でレコーディングされたこの曲は、アメリカで6週間連続No.1という爆発的なヒット曲になりました。

概要


曲名:コール・ミー
原名:Call Me
リリース:1980年
最高順位:全米1位、全英1位

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「コール・ミー」高級娼婦の危険な香り

「コール・ミー」は、アルマーニ、ローレン・ハットン、ビバリーヒルズというアメリカン・ファッションの象徴に、デボラ・ハリーも加わる役割を見事に果たしました。

80年代に突入し、世界的な好景気の中、ラグジュアリー・ファッションの大衆化が加速するようになります。それは、高級娼婦のような風俗業界においてもそうであり、まさにこの時代こそが、ラグジュアリー・ファッションの30%以上の購買層に至るという、ラグジュアリー・プロスティチュートたちの誕生の瞬間でもあったのです。

ちなみに、デボラは、英語が苦手なイタリア人のモロダーに「Man Machine」という名のついたテープを渡され、そのメロディとオープニングシーンを見ながら歌詞を書き連ねました(モロダーは、デボラとの経験によって、「二度とロックバンドと曲を作る経験はしたくない」と心に誓い、彼らの次回作のアルバム制作を辞退した)。そして、2年後、日のいずる国から草刈正雄という「ジャパニーズ・ジゴロ」が、誕生したのでした。

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ブロンディ・ルック18 ホワイトドレス

実際は、サード・アルバム『恋の平行線』(1978)のジャケットのために撮影されたものなのですが、「コール・ミー」と言えば、デボラ・ハリーのこのファッションが思い浮かびます。

アイコニックな白のホルストン・ドレス(70年代後半にディスコ・ブームの中流行したシンプルなドレス)と白のミュールのコンビネーションです。







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真のファッションアイコンとは

ファッションとは、飼いならされた美男美女が、お利口さんですねと誉められる為に、見せびらかすものなのでしょうか?果たして共感を多く生むものがファッションなのでしょうか?

本来、ファッションとは反逆じゃなかったのでしょうか?思春期の女の子が、ある時を境に、メイクを派手にして、露出した服装で両親に驚かれるときの内心の照れ。思春期の男の子が、「お母さん、もう自分で服を買いに行くから」と宣言するときの、恥ずかしさ。そして、自分らしさを求めて、マネをし、マネが個性を育み、若さの特権としてのファッションの喜びを知る。

その根底にあるのが、反逆心であり、異性に対する好奇心であり、心の代弁を音楽に求めると言う姿勢=ファッションだったのではないでしょうか?

かつてロックスターと呼ばれた人たちは、自分のセンスを音楽性にマッチさせ、スター像を創り上げていきました。少なくとも、1980年代前半までは、ミュージシャンのほとんどは、ファッション業界にとって、注目されない存在でした。そんな時期に活躍したロックスター達が今、ファッションデザイナー達にもてはやされるのは何故でしょうか?

今数少ないファッション・アイコンと認められる、マドンナや元ノー・ダウトのグウェン・ステファニーが憧れた女性ロックスターがいます。女性ロックスターの原型の1つを創り上げ、「完成されたピクチャー・パーフェクトな女ではなく、その一瞬を創り上げる反骨精神を見せる女性の可愛らしさ」がこの人にはありました。その人の名をデボラ・ハリーと呼びます。

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ブロンディ・ルック19 レッドパンツ

赤で統一したジレとホットパンツのアンサンブルが新鮮です。そして、足元はデボラが、色々な衣装で履いているお気に入りの白のミュールで合わせています。この写真は1977年に撮影されたものなのですが、継続して使用しているファッション・アイテムが存在することこそ、映画スターには生み出せない、ポップスターのみが生み出せるリアルスタイルなのです。

それは、最近よくある○○が選ぶスタイリング100選などという自分自身のスタイリングをことさらひけらかす本が作られているが、これこそ愚の骨頂と言えます。本当にセンスのいい人は、人に自慢はしないし、あれもこれも好きということはなく、お気に入りは両手で収まるだけしかないのです。

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