そして、アニタには『甘い生活』がやって来きます。
エレンは自分の魅力を前にすると、どんな男も抗えないと考えていました。だから男を愛さずに利用してきました。そのような女性にとっての不幸は、いざ男に愛されたいと願っても愛されないことです。本作では省略されていますが、原作での彼女の末路は、劇薬にもがき苦しみながら死ぬ惨めなものでした。
しかし、エレンを演じたアニタ・エクバーグ(1931-2015)は、この作品の4年後にフェデリコ・フェリーニ監督の『甘い生活』に出演することにより、世界中の男性の憧れの存在になったのでした。
エレンのファッション4
デコルテドレス
- エメラルド色のスパンコールデコルテドレス
- 豪華なティアラとイヤリングとネックレス
モスクワの宮殿は、イタリア・ローマのチネチッタ撮影所にセットが再現され、テヴェレ川の岸沿いに組まれました。それは実物以上に荘厳であり、1967年に撮影されたソ連版『戦争と平和』よりも本物らしいと言われました。
エレンのファッション5
部屋着
- グリーン色のシュミーズ、胸部に白のレース
エレンのファッション6 アイコニック・ドレス
イブニングドレス
- 黄土色のイブニングドレス、ネックラインに沢山の花飾り
- 白のスペイン扇子
- 豪華なイヤリングとネックレス
- 薔薇のヘッドアクセ
- 白のサテンのロンググローブ
エレンのファッション7
ホワイトドレス
- ギリシャ風ホワイトドレス
- 豪華なイヤリングとネックレス
- ワンショルダーにロングストール
作品データ
作品名:戦争と平和 War and Peace (1956)
監督:キング・ヴィダー
衣装:マリア・デ・マッテイス
出演者:オードリー・ヘプバーン/アニタ・エクバーグ/ヘンリー・フォンダ/メル・ファーラー/ヴィットリオ・ガスマン/ハーバート・ロム/ジェレミー・ブレット