オードリー・ヘプバーンのすべて【1953】前編(3ページ)
All About Audrey Hepburn
オードリー・ヘプバーン出演作一覧
オードリー・ヘプバーン出演作一覧の続き
オードリー、はじめてのハリウッド
オードリー・ルック<1953年>1 レッドストライプ・シャツ
- とてもキュートなレッドストライプ・ブラウス
ミュージカル『ジジ』の全米巡業中に、次回作『麗しのサブリナ』の打ち合わせのために、はじめてハリウッドを訪れたオードリーを、ボブ・ウィロビーがロサンゼルスのホテルにて撮影しました。このブラウスは、『ジジ』の中で着用しているブラウスでした。
母親からの手紙を読んでいる写真の素の表情のオードリーがとても可愛いい。
『ジジ』全米公演を終え、イギリスに凱旋帰国。
オードリー・ルック<1953年>2 デイドレス
- ダークトーンのデイドレス、菱形のボタンが特徴的、スカートとネックラインが実に美しい
- レザーベルト
- ターバンのようなキャップ
- ショートグローブ
- 珍しくヒールのあるセパレートサンダル
- 二種類のハンドバッグ、極めてミニマルで上質なレザー
1952年のオードリー・ヘプバーンは、休みなく働いていました。
1951年11月24日に初演を迎えたブロードウェイ・ミュージカル『ジジ』公演を1952年5月31日に終えて、オードリーは、ニューヨークからイタリアに向けて、6月4日にクイーン・エリザベス号に乗りました。そして、イタリア・ローマにて6月23日から10月11日にかけて、『ローマの休日』(1953)の撮影に臨みました。
さらに、撮影終了後すぐにアメリカに戻り、10月13日からピッツバーグ公演を皮切りに、『ジジ』のアメリカ巡業をスタートしました。そして、1953年5月16日のロサンゼルス公演を最後に千秋楽を迎えたのでした。
この写真は、『麗しのサブリナ』の撮影が始まる1953年9月の前に、一度イギリス(ロンドン・ヒースロー空港)に帰国した、5月21日の凱旋帰国の写真です。
注目すべき点は、二種類のハンドバッグのチョイスと持ち方のエレガンスもそうなのですが、キャップ、グローブをはじめとするスタイリングの品の良さです。2018年において、ゴムウエストのロングスカートは、ファストファッションを楽しむ20代にとって定番の必須アイテムなのですが、それだけを履き続けていると、エレガンスの二文字は永遠に手に入りません。
エレガンスとは、念入りなサイジングからはじまります。それは、窮屈さではなく、自分の第二の肌としてのフィット感です。ゴムウエストが生み出すものは、第二の肌ではなく、若さの特権でもあるハリのある肌への依存なのです。安上がりな生地をゴムでぶら下げている服の皺に慣れると、若くして自分自身も皺だらけになるのです。
それは丁度、10代の頃から厚化粧している女性が、誰よりも早く老けていくこととよく似ているのです。