ミュウミュウ ロー ロゼ
原名:Miu Miu L’Eau Rosée
種類:オード・トワレ
ブランド:ミュウミュウ
調香師:ダニエラ・アンドリエ
発表年:2018年
対象性別:女性
価格:50ml/14,960円、100ml/20,900円
販売代理店ホームページ:ラトリエ デ パルファム
ミュウミュウのスズラン/第三章
ミウッチャ・プラダが、プラダのブランドイメージとは全く違う、自由な発想(官能的でモダン、アヴァンギャルド、そして時に刺激的)を表現するブランドとして1993年に立ち上げたのがミュウミュウです。
そんなミュウミュウが、コティと提携し、2015年にファースト・フレグランス「ミュウミュウ オードパルファム」を生み出しました。そして、2017年2月にその第二弾の香りとしてローンチされたのが「ミュウミュウ ロー ブルー」です。
さらに2018年2月7日に第三弾の香りとしてローンチされたのが「ミュウミュウ ロー ロゼ」=〝雫の水〟です。すべての作品は、ダニエラ・アンドリエにより調香されました。
とてもややこしいのですが、このロゼとは〝rosé=バラ〟ではなく、〝Rosée=雫、露〟の意味です。つまりは、早春の太陽の光の下で輝く〝朝露に濡れたスズラン〟をイメージした香りです。
もちろん、ミュウミュウのアイコンバッグの「マテラッセ」をイメージした香りでもあります。「マテラッセ(Matelasse)」とは、シャネルの「マトラッセ」(読み方が違うだけでスペルは同じ)と全く同じ、柔らかなナッパレザーを使用した〝ふくれ織〟という意味です。
〝夢のようなお城〟にご招待されたスズランのものがたり。
前作の地中海が見えるラグジュアリーホテルの庭園で育てられたような〝甘やかされたスズラン〟とは打って変わり、こちらのスズランは、ガーリーでロマンティックな〝夢のようなお城〟にご招待された〝キュートに磨き上げられてゆくスズラン〟の香りです。
これ以上ないくらいの太陽の輝きを感じさせるベルガモットとレモン、ライムのきらめきの中、ブラックカラントが注ぎ込まれ、ピンクシャンパンのようにキラキラと弾けるようにしてこの香りははじまります。
すぐにスズランの清らかな鈴の音色がレモンと結びつき、透き通るように軽やかなローズとピオニーに迎えられ、森の中にある白いお城にご招待されることになります。そこに水気を含んだ、少しピリっとペパリーさも感じさせるアキガラウッドが伴奏をつけ、スズランの洗練の旅のはじまりを知らせてくれるのです。
ここからがこの香りの最高潮です。スズランが、美しいドレス、ガラスのハイヒール、ダイヤモンドが散りばめられたティアラを装着していくように、洋ナシ、ピーチ、チューベローズ、ハニーサックルにより、どんどん磨き上げられてゆくのです。
そして、クリーミーなホワイトムスク、サンダルウッド、バニラが注ぎ込まれ、スズランはこれまでにないほどにキュートなプリンセスとなり、ブラックカラントという名のプリンスと舞踏会で踊ることになるのです。
フルーツとフローラルがバニラにより、甘い天国のような香りを生み出すのではなく、あくまでグリーンとフルーツの絶妙なバランスの上に、〝清らかなお城の舞踏会〟の香りを生み出しているところがラグジュアリー・ブランドとしてのミュウミュウの真骨頂です。少女ではないが、女性の中の少女の部分を、ミュウミュウの流儀でモードに転換してくれる香りです。
マテラッセをイメージしたガラスボトルは、今回は、クリアガラスにピンク色のジュースが透けるようになり、光を浴びてキラキラと輝くようです。そして、キャップは、オフホワイトのディスクを乗せヴィンテージ風です。
キャンペーン・ミューズはオリジナルと同じく、『ニンフォマニアック』(2013)や『グッバイ・ゴダール!』(2017)で演技派女優の道を歩みつつあるフランスの女優ステイシー・マーティン(1991-、理容師の父親の影響で7歳から13歳までのあいだは日本の東京で暮らす)と、新たに上海出身のファッション・モデルのシージャ・カンが起用されています。
香水データ
香水名:ミュウミュウ ロー ロゼ
原名:Miu Miu L’Eau Rosée
種類:オード・トワレ
ブランド:ミュウミュウ
調香師:ダニエラ・アンドリエ、ピエール・オーラス
発表年:2018年
対象性別:女性
価格:50ml/14,960円、100ml/20,900円
販売代理店ホームページ:ラトリエ デ パルファム
トップノート:ブラックカラント、ベルガモット、レモン、ライム
ミドルノート:スズラン、ピオニー、ローズ、ピーチ、洋ナシ
ラストノート:ホワイトムスク、サンダルウッド、バニラ